お客さんもたくさん入ったところで、今日もJohnny Foreignerが登場!
うわっ!彼らの曲で大合唱かよっ!さすがインディーズ・クラブの客だぜ。
「この曲のコーラスをやりたいんだって!」と、クラブのスタッフが飛び入りでカウントを叫んだり。いやぁ(ここでは)人気モンですなぁ!しかし彼らは、
「今日のチケットはいくらだった?えっ?5ポンドっ!?このメンツなら一昨日までは15ポンドだったんだぜっ!?すんげえバーゲン価格だよっ!」
と、またお金に細かいところを見せちゃうのでした(笑)
そしてっ!!
「ハローっ!キングストンっ!!初めてなのにこんなに大勢来てくれてありがとうっ!!」
と、フューチャーヘッズが登場!
でも今日はクラブでのライブ。あくまでお客さんたちはクラブが目的なのよ、と油断してたら、オープニングの「Walking Backwards」からすんごい盛り上がり。うそだろっ(汗)
「Decent Days & Nights」では、お馴染みの「ぱっ、ぱ、ぱらら〜」とイントロが大合唱!うわぁ、こりゃ普段のヘッズさんのロンドンでのライブと一緒だよ!しかも会場(というか、ステージ)はロンドンではありえない程小さいし。セキュリティもいなくて、クラブのスタッフが横でスタンバイしてるだけ。いいねぇ、この雰囲気っ!
でもかなり飛ばし気味なライブで、押される!押される!ぐえ〜っ!しかも後ろのヤツらがかなりムチャなノリだからキツいじゃねえかっ!だ〜っ!とムカついていたら、周りの子たちが「おまえっ!前の人のことを考えろ!いい加減にしろっ!」って文句を言ってくれました。
曲が終わるたびにロスとバリーが「ちょっとだけ後ろに下がってね〜!」と注意。
なので「SKIP TO THE END」では、
バリー:「次の曲はBUMP! BUMP!の曲だからなっ!周りにスペースがあればハネろよっ!小学生みたいにさっ!」
ロス:「じゃあ、みんな!両手を広げて前後左右に充分なスペースをとって!(日本の「前にならえ!」って感じ?)って、これじゃほんとに小学校だよ(笑)」
なんてギャグも飛び出す始末。
それでも左右後ろから押されまくり。隣の女の子と「きついね〜」なんて顔を見合わせて苦笑い。「んしょ!」と顔をあげたら、おっと、至近距離でバリーと目があった(汗)
歌いながらも「大丈夫か?」と目線で聞いてくるので、「平気だいっ!」とばかりに私が歌いだすと、「よしよし」と軽くうなずいてくれる。
ロスも目が合うたびに「大丈夫〜?」と心配そうな顔をしてる。
そんなお2人の優しい心遣いに・・・って、実は「こいつが動かなくなったら一度ストップだな」なんて「危険度バロメーター」代わりにされてたかもね(笑)
カメラ目線?
メンバーはメチャ楽しそうで、前3人はやたらとお客さんにからかわれてる。
バリーはすきっ歯を指摘されたみたいで「これか?ほっとけ!」な感じで苦笑い。
男の子が「ロスっ!ロスっ!」とパンプスを差し出してくるから、「それは俺の靴じゃないよっ。でも君のだったとしてもちょっとビックリだけどね。」なんて答えて皆大笑い。
そして「ああっ!次の曲にちょうどピッタリだったね!」と、始まったのがお馴染みの「Hounds of Love」!「Take my shoes off/And I throw them in the lake(靴を脱いで湖に投げ込む)」って歌詞があるからね。で、無論の大合唱!
で、その男の子はちゃんと靴をステージに投げ込んだみたいで、ライブ後に「ロスっ!拾って!」と頼まれ「はいはい!」と靴を拾っていたロスでした。
しっかりフル・ライブのセットで、おまけにアンコールまでやってくれるとはっ!
しかも涙モンの「PIECE OF CRAP」と「FIRST DAY」の二本立てっ!お客さんは無論このあたりの選曲でも盛り上がりまくりでしたよ。
そしてライブ後。皆が「バリーっ!!バリーっ!!」と手を差し出すので、彼らの手を握ってそれに答えるバリー。
「こらこら!何も私の真ん前でやらなくても(汗)」と、差し出される腕の下でムギュッと潰されていたら、それに気づいたバリーに「あっ!悪リぃ、悪りぃ(苦笑)」と両手でギュッと手を握りしめられてしまった。あはは。
確かに今日はキツいライブでしたが、一番良かったかも?あんまし記憶は残ってないけどね(笑)しかも以前のツアーの時に柵で潰されて古傷となったトコをまた痛めてしまいましたけどねっ。
(ちなみにこの日のインストアとライブの映像がバンケット・レコードのサイトで見られます。で、ライブの後はクラブの時間
ここではThe MacabeesからLos Campesinos!、Field Musicなどなど、フューチャーヘッズ好きを狙ったかのような選曲に場内は盛り上がってました。いい雰囲気のクラブでしたよ。
だから時間が許すなら遊んでいたかったけどねぇ〜。もう12時過ぎですし、後ろ髪をひかれながらもクラブを後にしました。
なのに会場の外でヘッズさんの姿を探している自分が笑える。
建物の裏にはツアー・バス。どうしようかな。メンバーが出てくるのを待とうか、明日もあるんだから今夜はあきらめるか。いやいや!いつでも会えるなんて思ってちゃいけない!追っかけは「一期一会」の精神です!(笑)よし、ちょっとだけ待ってみて、誰かに会えたらそれで帰ろう!
と決めて、バスの近くに行ってみると、あっ、バリーだぁ!
携帯電話でお話し中のバリー。相手はヨメさん?(ロスもジャフも最初に会った時はガールフレンドとお電話中だったからさぁ。みんなマメに定時連絡?)街灯の陰からこそっと様子をうかがっていると、気づいたバリーが「よおっ!」と手を振ってくれた。
今回、まだバリーとまともな会話をしてなかったので、いきなり2人きりになるとムダに緊張してしまうっ(汗)「東欧や北欧はどうだった?」とか色々聞きたいコトがあったのに、焦って思わず、
「この前のライブでダナナのTシャツ着てたよね。」
「そうだよ!どう?ダナナは好き?」
「うん。ライブが良かったよね。ほら、あなた達と一緒にやった時!」
「ロンドンのキングス・カレッジだなっ!」とニンマリ笑うバリー。
「でもね、今はあの頃よりずいぶん音が変わったんだよ。」
で、彼らは今年アメリカでアルバムをレコーディングしてきたそうで、
「デモを家でフル・ボリュームで聞いてんだけどね、これが良いんだよっ!」
とずいぶん嬉しそうなバリー。
ほ〜っ、そりゃぜひ聞いてみたいねっ。夏にリリースされるそうなので、日本のフェスで見られるといいよね。
でも今年はほとんどヨメさんと一緒に過ごせなかったそうで、来年もヨーロッパ・ツアーとかでさらに忙しくなりそうだと言ってました。う〜ん、ミュージシャン夫婦の宿命ですか?
と、人のいない裏通りでそんな話をしていて、バリーが「フューチャーヘッズはね・・・」と名前を口にした途端、私達に全く無関心に通り過ぎていった男性がいきなり振り返り、
「えっ!!君がフューチャーヘッズなのっ!?」
と、大喜びでバリーに握手を求めておりました(苦笑)
あの〜っ、バリーは一応、フューチャーヘッズの「フロント・マン」ですので、顔だけでも覚えてやってくださいね(笑)
(ロスと話してた時はキッズが「ロスだっ!フューチャーヘッズのロスだっ!」と遠巻きにヒソヒソと話してたのに・・・。おまけに帰国後に聞いたBBCラジオでは「フューチャーヘッズの『シンガー』、ロス・ミラード」と紹介されてた。ロス・・・人気はあなたのものだから、せめて「シンガー」の称号はバリーに譲りなよ(苦笑))
で、「他のメンバーにも会う?呼んでこようか?」とバリー。
えっ?いいのっ?
「う、うんっ!普段なら遅くまで待ってもいいんだけど、今日はキングス・クロスまで帰らなきゃいけないから。」
「えっ!?キングス・クロス!?今からそんなトコまで帰るのか!?まだ列車はあるのっ!?」
「あっ、列車はとっくに終わってるよ。でもナイト・バスで帰るから大丈夫。」
「ほんとに?大丈夫かよ?」とすごく心配してくれるバリー。いいヤツだねぇ。
で、バスにメンバーを呼びに行ってくれたけど
「誰もいないや。全員まだ中にいるみたいだ。」
「そっか。ありがとう!じゃあ帰るよ。」
「うん、『ロンドン』まで気をつけて帰れよっ。」
・・・やっぱりここは「ロンドン」じゃないのね(苦笑)
バリーと別れて、一目散にバス・ステーションへ。するとちょうどナイト・バスが発車寸前(汗)「乗せてっ!乗せてっ!」とドアを開けてもらってバスに乗れました。
「あわてて乗っちゃったけど、乗り間違えてないよね(汗)」とちょっとドキドキしつつも、見慣れないロンドン南部の夜の風景を眺め、市内までは約1時間。こんな郊外のバスでも大勢の人たちが利用していて、さすがロンドンは都会だ。
で、ロンドン中心のトラファルガー広場(Trafalger Square)に到着。でもそこからではキングス・クロス駅行きのバスが1本しかなかったので、ちょうど来たバスに乗って、すぐ近くのトッテナム・コート・ロード駅へ。
そこは夜中の2時過ぎとは思えないほど大勢の人(酔っぱらい?)で賑わってました。マクドナルドなどのテイクアウトの店も大繁盛。う〜ん、やっぱりロンドンって都会(苦笑)
バスを待ちながらマクドナルドで買ったベジタリアン・バーガーとコーラを(こんな夜中に・・・)食べていたら、段々とコーラを持つ手がかじかんできてしまいました。うひ〜っ、泣けそうに寒いっ!つ〜か、こんな時に氷入りコーラなんて飲むんじゃなかった・・・。
ともかく無事キングス・クロスに到着し、ホテルに着いた時にはさすがにヘトヘト。でも行って良かった〜と、幸福な気分で眠りにつきました。