今日のライブはロンドン・・・と言っても、南西の郊外にあるキングストン(Kingston)という町。隣のサリー州(SURRY)だし、ヒースロー空港の方が近いくらいなので、日本に例えるなら、新宿にホテルをとって、成田までライブを見に行くような感じ?
この町で、フューチャーヘッズはまず夕方にバンケット・レコード(Banquet Record)というレコード・ショップで18歳以下限定の無料インストア・ライブを行い、それから夜にこのレコード・ショップ主催のインディー・ナイト・クラブ「NEW SLANG」で18歳以上限定のライブをやります。
さすがに18歳以下だとサバを読んだらメンバーに殴られそうですが(苦笑)でも外から雰囲気だけでも味わえればと、インストア・ライブから狙って出かけました。
キングストンまでの地下鉄はないので、ロンドンのウォータルー駅(Waterloo)から列車に乗ります。オイスター・カード(地下鉄・バスのプリペイド・カード)が使えるのか窓口で聞いているヒマはないので、自販機でキップを購入したら8ポンド(1100円)ぐらいもして、高けえっ!チケットより高けえよっ(苦笑)(ちなみにイギリスではちゃんと目的地までの切符を持っていないと問答無用で罰金をとられることがあるのでご注意を。)
キングストン行きを探していたら、ちょうどアナウンスで、
「1番ホームの列車は○○行き〜停車駅は○○、○○〜キングストン〜」
それだっ!一斉に動き出した人たちと一緒に大急ぎでホームに向い、列車に飛び乗ると、これまで毎日のように乗っていた長距離列車と違い、地下鉄のようなロンドン近郊列車でした。
通勤ラッシュの時間で混雑した列車に揺られて30分ほど。キングストンに着いた時はすでにインストアが始まる7時少し前でした。
小走りに駅を出ると、あれっ?キングストンって意外と都会なんだぁ!
郊外の地味な住宅地を想像していたら、駅周辺は立派なショッピング・ストリートやデパートもあって、クリスマスのイルミネーションも華やかで大勢の人で賑わっていました。
そんな中でレコード店がなかなか見つからない。ウロウロしているうちに7時も過ぎてしまい、ヤバい〜っ!
焦りまくってオロオロしていると、あれっ?ツアー・マネージャーがいるっ!助かった〜!
彼に場所を聞こうと近寄っていくと、突然後ろから黒い陰。「えっ!?なに?なに?」驚いて振り向くと、いきなり真後ろにバリー!あれっ?ロスまで?
「おっ!ハロ〜!」
見ればジャフもデイヴもいるよ。なんだぁ〜・・・・って、あれっ?なんであんた達がこんなトコにいるのさっ!?
「えっ?インストア・ライブ?とっくに終わったよ。」とバリーの一言。
え〜っ!?なにそれ!?聞くと6時スタートだったんだって。私が勝手に時間を勘違いしてました。も〜ガックリ(涙)(一昨日のロスに教えてもらった時間が正しかったのね・・・)
「夜のライブは9時からだよ。またロンドンまで戻る?」とロス。
「ううん、この辺で時間を潰すよ。」
「彼女、会場は分かるかな?近いから案内してあげたら?」とジャフ。
「そ、そんなっ!(汗)大丈夫っ!分かると思うよ。大丈夫っ!」
「本当?」とバリー&ロス
「たぶん・・・(自分の方向音痴ぶりに嫌気が差し出してるけど)」
で、メシを食いに行くという彼らと別れ、次の会場を探しに行きました。
それにしても、あの巨大な4人が後ろに立つと、ほんとに辺りが真っ暗になる(苦笑)
まずは帰りの手段を確認しておこう。列車は12時前に終わってしまうので、バスを調べると駅のすぐ横に大きいバス・ステーションがありました。良かったぁ。ここなら遅い時間でも人通りがありそうだ。
そしてロンドン市内に戻るナイト・バス(終夜運行のバス)も1路線しかないものの、10分〜15分間隔で運行されていたので、よしっ!これなら時間を気にせずライブを見られるぞっ。
そして会場のMcCluskyもショッピング・ストリートのはずれのテムズ川沿いにあり、駅から5分程度だったので、これなら大丈夫!で、会場の外にはすでに2、3人の人が待っていたけど・・・まあ、大丈夫でしょ。
しかしキングストンのお店はみな7時頃に閉まってしまい、なんとか開いていたスタバでサンドイッチでもと入ると「8時に閉めるからテイク・アウトだけだよ。」げ〜っ。レストランでちゃんと食べるほどの時間もないし、ウロウロしてる間にどんどん店は閉まっていくし、疲れていくし、お腹はすくし(涙)
結局コーヒーを一杯飲んだだけで会場に向かうと、うげっ!1時間前にすでに100人近い人が開場を待ってた!
田舎のドサ廻りツアーですっかり腑抜け(?)になってたよ。ここは一応ロンドン。ナメてはいけなかった。
ほとんどの人が当日券の列に並んでいるので(基本はクラブなので前売りをわざわざ買う人が少ない)前売りチケットの人たちの短い列に並べば良いのですが、でも私のチケットは当日受け取りで手元には現物がない・・・これでもいいのか?
バンケット・レコードのサイトには「前売りを買えば並ばなくて済むよっ」と書かれていたから、前売りを買った私は「チケット持ってます」の列に並んで良いはずっ!入口で名前を言えば入れるようにしてあるってお店からの返信メールには書いてあったし。
「ハムレット」を諦めてこっちに来たんだぞっ!弱気でどうするっ!「意地でも柵前をゲットしてやるっ!」と、ひとりでメラメラと戦闘モードに(笑)
んがっ、入場が始まると「チケットは?持ってない?何かIDは?それも持ってないの?」と迫ってくるセキュリティ。
しまった!IDを持ってこなきゃいけなかったのか?パスポートなんて置いてきちゃったよ(大汗)でもここで入場を断られてたまるかぁ!
「ほらっ!チケットは買ってあるよ!入口で名前を言えば入れるってメールが来たんだ!」とプリントしたメールを見せて必死に説明すると、「ん〜っ、まぁいいか。行きなっ。」無事突破っ!
入口でも必死に説明すると「あっ!分かった!あなたのチケットはこれよ!」と笑顔のスタッフ。ほっ。しかも封筒の中にはチケットと一緒に「ライブを楽しんでね!」と手書きのメッセージが入っていました。いいお店みたいだねっ。
そして「いざっ!」と会場に突入すると・・・あれっ?あれれっ?ステージ前に誰もいない・・・。
みんな、バー・カウンターでビールを買ったり、クロークにコートを預けたりして、まったりとしてる。あはは、誰もステージ前なんて行こうともしない(苦笑)そうですよねぇ、基本的に「クラブ」なんですから!
クラブ自体はかなり広い(詰め込めば1000人入ると書いてありました。)でもっ(小声で)ここで油断は禁物。奥にあるステージはメチャ小さいぞ・・・さりげなく、さりげなく近づいていき、「いやぁ、ちょっとここで休憩してるのよ」なんて顔しながらロス前の柵で座る(笑)
と、後に続くようにポツポツと人がステージ前に集まりだす。なんだよ!皆で様子見してたのかよっ(苦笑)