May/2004 ペトロヴィッチ引退記念試合 in オランダ

5月19日 ヴァールヴァイクにて part 4

しかし・・・いくら親善試合とはいえ、ここまでのどかでいいのかしら?子供たちはウォームアップしているペトロにサインをもらいにいくし、ピッチで記念撮影してる人はいるし。

そして後半からペトロが出場しました。


ペトロ、出陣!

背番号は20。一応アナウンサーが「20番、ゼリコ・ペトロヴィ〜チ!」と放送してたけど、でも気のせいか、もう一人20番が出場してました・・・

さすがに親善試合(しかも遅刻)ですから、今日のペトロは怒鳴ったりおこったりなんてしません。でもスルーパスが通らなければ「あ〜っ!!」と大声で悔しがったりして、そんなささいなコトでも「ペトロだぁ」と嬉しくなってしまいます。


フリーキックもやります

試合はもはやメチャクチャ(苦笑)結局、0−16(or 7?)で、もはや圧勝なんて言っていいのかわからない結果でした。後で聞いた話では、RKCは時々この試合場を練習で使わせてもらっているので、そのお礼としての親善試合なのだそうです。この試合でデュルーネンはたくさんのお金がもらえるんだそう。でもデュルーネンの選手にしたら、いくらトップの選手たちと試合ができるとはいえ・・・辛くないかなぁ・・・


どうやって2桁の得点を表示するか悩む子供達

しかも試合中にいきなりピッチにアナウンサーが現れ、何だ?何だ?と思っていたら、今シーズンでRKCを退団する選手たちへの花束贈与式が行われました。ペトロやヨル監督が呼ばれ花束をもらい、その花束をあずけてまた試合へ・・・ほんとにのどかだわ〜。


試合中に花束贈呈(笑)

遅刻したペトロは(くどい?)後半30分ほどで交代しました。そのまま控え室に向かっていたので、「明日はきっと会うことはできないから、最後の挨拶だけでもしておこう」と思い、私も控え室の方へ向かいました。

すると、「あれ?日本人がいる!?」

男女5、6人の日本人の方たちがゴール裏でのんびり観戦していたんです。こんなに大勢でペトロの試合を見にきたんだ〜。

向こうも「えっ!日本人??」みたいにビックリしてたので、同じレッズ・サポとして少し会釈でも・・・と思ったら、
サポじゃない〜!伸二だ〜っ(笑)

いや〜ビックリした!伸二と奥さん(でしょうね)とご友人たちでした。気がついてみれば、回りにいた人たちが「シンジだ!シンジだ!」と囁いていましたよ。伸二、人気あるね〜。

でも、まずはペトロだ(笑)ペトロが10歳くらいの男の子からプレゼントをもらっていました。その子はペトロが大好きみたい。ペトロもその子の名前を呼んで頭をなぜていました。 でもその子はどことなく寂しそうな笑顔で、やっぱりペトロが明日で引退してしまうというコトが分かっていたんだろうね。

それから、伸二がペトロに「あの人は?」と、私のことを聞いていました。するとペトロは
「オレのファンだよ!オ・レ・の・フ・ァ・ン!!」
と、大声で答えていました。・・・ペトロ・・・それ、伸二に自慢してるの???こんな私ごときが自慢のネタになるのなら嬉しい限りですけどね(笑)

ペトロに「明日は会えないと思うから・・・」と言うと、
「なんで会えない??試合後に会えるだろ?」
「え?だって明日は忙しいでしょ?」
「大丈夫だよ!前と同じように玄関で待っていてくれれば、少し遅くなるけど会いに行くから!」
ほ、ほんとに?(ウルウル)

ともかくっ!「トゥモロー!がんばってね!」と、日本語で言って、思わず握手していたペトロの手を両手で握ってしまいました。

明日の試合はペトロにとって複雑な思いの試合だと思います。だから私には何て言っていいのか分かりません。とにかく明日の試合を楽しんでね、としか言えません。

その気持ちが通じたのかどうなのか分かりません。でもペトロはとてもいい笑顔で大きくうなずいてくれました。

で、控え室に着替えにいったペトロはおいておいて(コラ!)私は伸二と一緒に写真を撮ったことがなかったのでお願いしました。


笑顔の伸二

すると伸二に(驚いたというか、あきれたというか(笑)そんな調子で)
「明日の試合のために浦和から来たんですか!?」
と言われてしまいました。いや、正確には浦和在住じゃないんですけどね(汗)きっとこの言葉は「浦和レッズの方から」という意味だと解釈しましょう。(「消防署の方からきました」っていう消火器売りみたい?)

でも、ここで「日本」ではなく「浦和」と言ってくれた伸二、さすがだ!


試合後に一枚

そしてまたペトロに
「帰りのバス停は分かったか?ちゃんと帰れるか?」と聞かれ、
「うん、フィジカル・コーチが誰かに送ってくれるように頼んでくれるって」
「そうか!よかった!ちゃんと彼の近くにいるんだぞ!」
と言葉をかけてくれ、ペトロは伸二たちを連れて帰っていきました。

試合も終わり、控え室に戻ってきたフィジカルコーチの方にいくと、私を見て「ちょっと待って」と合図し、一人の選手を連れて来てくれました。
「はじめまして!僕、ユーリだよ。僕が駅まで送っていくよ!」
え?ユーリって(ニキじゃないよ(笑))・・RKCの試合によく出てる選手だよね!さっきまでRKCの人気っぷりを見たあとだったので、そんな中心選手に、しかもさっきまで試合をしてた選手に送ってもらっていいのかな、と、かなり恐縮。

ユーリはバーで飲んでいる友人(サポ?)たちに声をかけられたのに、「送っていかなきゃいけないから」みたいに早々に切り上げていました。みんなの顔が「おい、女を連れて帰るのか?」みたいな冷やかしな顔になっているのがイヤだなぁ(涙)ユーリに悪い・・・。

「ごめんね、試合の後なのに送らせちゃって。友達たちとの話しもあるのに。」
「いや、いいんだよ!UEFAカップの決勝戦が見たくて早く帰りたかったから、ちょうど良かったんだ」
か、かわいいコト言うじゃないの、この人(笑)

ユーリはほんとに好青年で、しかも顔もなかなかハンサムだし(コラコラ)よし、これからユーリも応援しちゃうぞ!と、思ったら来シーズンはNECに移籍するんだそうです。というコトは、来年からは、フェイエノと、RKCと、NECを応援しなきゃいけないのか(笑)

「あなたのことを日本のTVで見たことあるよ。日本でもエール・ディビジの試合は見れるから」
と言うと、すっごい嬉しそうな顔で、
「え!?ホント!!??」
「うん。でも放送するのは、フェイエノールトとPSVと・・」
「アヤックス?」
と、「やっぱりね」という表情で苦笑してました。

そしてユーリまで「日本でのペトロの最後の試合は見にいった?」と聞いてきてきました。
「僕はペトロの家の近くに住んでいるから時々遊びにいくんだけど、あの試合のビデオは本当に感動するよね!またぜひ見せてもらいたいよ!」
と言っていました。
ペトロ・・・みんなにあの退団セレモニーのビデオを見せまくっているの!?きっとペトロが皆にレッズ・サポを自慢しているんだよね。うん、きっとそうだ。

ふと気づくと、あれ?ヴァールヴァイクどころかデュルーネンの町も通り過ぎちゃってる?
「僕の家はデン・ボッシュだから、デン・ボッシュの駅まで送るよ」
え〜!!そ、そんなトコまで?ほんとに感謝でした。

ん?デン・ボッシュって、確か地元のチームがあるよな?そこで他のチームの選手が生活するって大変じゃないの?
「デン・ボッシュって、確か別のチームがあるよね?」
「うん、来シーズンからは1部だね」
「え?2部だった??」
「うん。2年前に降格して、来年戻ってくるんだ」
と言われたので、
「そっか、エレベーターみたいなんだ」
と何の気もなしに言ったら大笑いされちゃいました。オランダでは降格昇格をくりかえすチームを「エレベーター」なんて言わないのかな?

ユーリにデン・ボッシュ駅まで送ってもらったおかげで思っていたよりはるかに早くアムステルダムに帰れました(ホテルまではタクシーかな、と思っていたのにトラムで帰れたし。)皆さんに助けられて、とんでもない展開が続く楽しい1日でした。本当にありがとう〜!

May/2004 ペトロヴィッチ引退記念試合

ペトロヴィッチを追いかけて

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Nov/2002

May/2004

おまけ

番外編

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