MTV SPANKING NEW MUSIC TOUR (その3)
最初のバンドはMGMTです。
アメリカのバンドでリリースされたばかりの1stアルバムがとっても評判なのです。
が、メンバーではなく、ヘッドマイクをつけた、いかにもディレクターさんといった風貌のオジさんが登場してきました。
「え〜、MTVライブにようこそ!今日はTV撮影を行うので、みなさんに協力してもらえると嬉しいな。じゃあ、私がバンドの名前を呼んだら拍手の練習をしようか?」
前説かよっ(笑)
「じゃあ、MGMT!」
パチパチパチ!
「もうちょっと大きくやって欲しいなぁ(笑)はいっ!MGMT!!」
パチパチパチパチ!!
「そう!その調子でお願いしますね〜!ではっ!皆さんお待たせしました!MGMTの登場ですっ!」
アルバムのジャケットくらいでしか見たことがなかったけど、意外と小柄で可愛らしいメンバー2人(それとたぶんツアーメンバーたち。ベースは元マーキュリー・レヴの人だとダンナが言ってました。)が登場
アルバムみたいにフレーミング・リップスのようなちょっとヘンテコなロックかと思っていたら、これが意外にもなかなかサイケなアメリカン・ロック!その手の音は私は本来はあまり得意ではないけど、でもMGMTはかっこよかったです。
そしてアルバムの最初の曲の「Time To Pretend」のあのイントロが始まると、場内大盛り上がりでした。
うんうん、いいバンドでした。サマソニでまた見られるので楽しみっ。
そしてMCおじさんの
「OKっ!次はTHE FUTUREHEADSだっ!!」
の掛け声と共にメンバーが登場!うぉ〜っ!!
オープニングは11月のファンクラブ・ライブと同じ「MEANTIME」!
ロスは最近またライブで眼鏡をかけるようになったのね。で、バリーは蝶ネクタイはやめたのか〜よかったぁ(笑)(新曲のビデオで蝶ネクタイ姿で、しかもそれを『ツア−用に用意した』とかいうから、オイオイ、お笑い路線で行くのか?とちょっと心配だったのよ。)
それにしても、うひゃ〜っ、めちゃくちゃカッコいいよぉ!! 新曲もこなれてきて、スピードがあってタイトで重量感もあって、いいよ、いいよ〜!!
「カーディフはライブをするのに一番お気に入りの街だぜ!」とバリー。
大盛り上がりのカーディフ人たち。でも、なぜカーディフ??
ともかく、一緒に並んでいた人たちはみんな一番前で大騒ぎ。みなさん、フューチャーヘッズ狙いだったのね?でもあまり押してこないなぁ、と思っていたら
「後ろの子たちがブロックしてくれてたんだよ」
と、ダンナ。そうだったの??
ともかく
新曲と1stアルバムからの曲が半々くらいの選曲で、「次の曲はワルツだぜ!」とバリーが紹介するのは次のアルバムのタイトル曲である「This Is Not The World」!
そして「ワルツの次はタンゴだぜ!」と言うのは、次のシングルの「Radio Heart」! (で、なんでかこのバリーの言葉にロスが大笑いしてました。)
「今日はTVが撮影してるからね、みんなが次の曲でジャンプするとすっげえ見栄えがいいんだよなぁ〜!こんな風にね!」
と、ギターをぶら下げたままバリーがピョンピョンと跳ね回る。それにつられて巨大なジャフもピョンピョン!デカイ2人がステージでピョンピョン!あはは!それを見てロスとデイヴも大受けしてました。
そして始まった「Skip to the end」で客席もピョンピョン!
でも2ndアルバムからは結局この一曲だけでした。う〜む、11月の時は「Worry」も演ったんだけど。2ndはこうして虐げられていくのかしら・・・「Yes/No」とかイキのいい曲なら今のライブでやっても盛り上がると思うんだけどねぇ。
で、11月のライブでは聞かなかった新曲もあり、「He knows」から「Hounds of Love」までお馴染みの大合唱もありで、たまんないっ。そしてこのライブでロスがボーカルをとった唯一の曲「Carnival Kids」も「You Should Old Enough」の大合唱。
「最後の曲だっ!」
と、ロスとバリーがオデコをゴツンコさせてジッと身構える。ワクワク!ワクワク!
「ダンッ!」とデイヴのドラムの一発で二人のギターが爆発する「Man Ray」!かっ、カッコいいよぉ〜!!(絶叫)
と、こんな感じのThe FUTUREHEADSでありました!なんだかまた一段とカッコよくなっていたフューチャヘッズなのでアンコールがないのが悲しかった!う〜っ、5月のUKツアーが見てえよぉぉぉ!!
とにかくっ!フジ・ロックだっ!乞うご期待だぁ!!ライブの写真はこちらをクリックだぁ!
つ〜か、デイヴ、どうしたんだ、この自己主張は??
そして最後はCSS。iPodのCMでもお馴染みのブラジルの女の子ディスコ・ポップ。
「どうする?後ろで見ようか?」と、私。
「いや、後ろはすごいコトになってるよ。後ろからではたぶん全然見えないと思うよ。」
ステージが風船だらけにデコレーションされているかと思ったら、お客さんにもドンドンと風船を配って、そこら中が一転してカラフルに。とか言っている間に、ドンドンと後ろからお客さんが押し寄せて動くに動けない(汗)ふぇ〜ん、別にCSSでこんな押されまくる気はないんですけど〜と、思っているうちに
「ラストだっ!CSSっ!!」
いきなり飛び出してきたボーカルの女の子(Love Foxxxだっけ?) に爆笑!巨大な造花の束をまるでミッキーマウスの耳のようにつけて登場!うひゃひゃひゃ、なんじゃそりゃ〜!!
鼻の頭まで黒く塗って、かわいいと言うか、なんというか、とにかくブッ飛んでますなぁ!
彼女のこのインパクトでちょっとCSSを見る気になったら、これが意外やカッコいいじゃないのっ?!
昨年のサマーソニック・フェスティバルで少しだけ見た時は、なんだかただのディスコ・ポップの焼き直しバンドという印象しかなかったけど、ド下手なのは相変わらずだけど、もっとパンキッシュというかロックっぽくなって、おおっ!これは良いよっ!
アルバムも1、2度しか聴いていないのにほとんどの曲が解るというのは、それだけキャッチーってコトですか。
しかしなにより、そのLove Foxxのキャラに絶句(苦笑)
すんごいオバさんセンスなジャケットを脱いだら、今度は花柄の全身タイツっ(汗)しかも体型もオバさんというか、赤ちゃんというか(汗)そしてそんな姿でステージ上を飛び回る、踊る、お尻をたたく、ガニ股で歩く(苦笑)もう彼女に目が釘づけ!なんかシュガー・キューブス時代のビヨークを思い出すなぁ。彼女に対抗できるキャラだよ。
てな訳で最初はなんとなくな気分で見始めたCSSでしたが、すっかりファンになってしまいました。こいつらもフジ・ロックに出るんだよね。よし、また見ちゃおうっ!
で、CSSはしっかりアンコールをやって、この日のMTVライブは終わりました。いやぁ、3バンドとも良くて充実したライブでした。カーディフまで来たかいがあったってモンだ。
ライブ後はなかなか会場から出られず、おまけに物販コーナーに寄ってフューチャーヘッズのTシャツを買って(これは腹回りにピッチリなサイズ(汗))ミニ・ポスターをもらったりしていたら、すっかり時間がかかってしまいました。
「やばいな〜ヘッズさんたちはもう行っちゃったかな。」
と、急いで外に出るとまだツアーバスがいました。そしてバリーが大勢のファンと撮影会状態になっていましたが、でもバスのドライバーが早くバスに乗るようにバリーを急かしてる。
「バ、バリ〜っ!写真を持ってきたよぉ。もう帰っちゃうの〜??」
と、人ごみの後ろでオロオロとしていると、バリーが気がついて「ちょっと待ってて」と合図してくれた。ほっ。
「バリ〜っ!グレートだったよ〜!」
と、いきなり言っちゃったよ。そのせいかどうかバリーがすんごい笑顔で、おまけに写真を渡すと頬チューまでしてくれて、でへへぇ(って、ダンナがいるのに、何してんだい、このヨメはっ!)
少しだけお話して、バスに乗り込むバリーに「じゃあ、日本でねっ!」と声をかけると
「おうっ!フジ・ロックでなっ!!」と、ビシッと親指を立てたバリーでした。
と、こんな感じでヘッズさんたちのバスも去り、リーダーちゃんたちに挨拶をして帰ろうとしたら、CSSのバスの周りはまだファンが残っているのに、MGMTのバスの周りはひっそりとしてる・・・。そんな中でひっそりとMGMTのメンバーがバスに乗り込もうとしてました。
「ライブ、良かったよ!」と、ダンナが声をかけると、
「ありがと〜!」と、バスに乗る足を止めて握手してくれるメンバーたち。
すこし話をして「じゃあ、また日本でね」と、ダンナが言うと
「そうそうっ!サマーソニック・フェスティバルっ!・・・って、君たち、日本から来たの!?」と、驚いてました。
確かにロンドンならともかく、カーディフってのはちょっと驚くのかもね。
そして静かになった夜のカーディフの街を歩いてホテルまで帰りました。するとホテルの向かいの歩道がなんだか騒がしい。えっ?なにか撮影をやってる?! えっ??まっ、まさか「ドクター」の撮影!!??
出発前にKさんが「今、カーディフで『ドクター・フー』の撮影をやっているから、ロケに出くわすといいよね」なんて言われて「まさかぁ〜」と思っていたのにっ!!
でも・・・
確かにTVドラマか映画の撮影でしたが、どう見てもファミリー向けドラマの「ドクター・フー」に出てくるような場面ではなかったし、周りにも顔を知っている俳優さんもいませんでした。ちっ。
でもさぁ、バリーとロスに会えて、最高なライブを見て、その上に「ドクター」の撮影にまで出くわしていたら、そこまでの幸運の連続はむしろちょっと怖いよね(苦笑)