MTV SPANKING NEW MUSIC TOUR (その1)
朝、起きてカーテンを開けると、ホテルの向かいの小さな公園で3匹のリスが走り回っていました。のどかだなぁ。う〜ん、ロンドンはいい天気です。カーディフはどうだろう。
カーディフ行きの列車はオックスフォードと同じパディントン駅から出ますが、今回は駅までバスで行きました。荷物を持っての階段の乗り降りや乗り換えは大変だしね。でもバスは時間が読めないので、ちょっと早めに出発したら、道が空いていて1時間も前に駅に到着してしまいました。
「でも30分遅く出ていたら、きっとギリギリになっちゃったんだろうね。」
とりあえずジュースなんかを買い込んで、そしてプラットフォームも今回はすんなりと表示されたので落ち着いて列車に乗り込めました。
やっぱり長距離になると列車の旅はコーチより楽チンです。
途中まではオックスフォード行きと同じ路線を走っていきますが、そこから郊外に出ると、なだらかでどこまでも緑のイギリスの田舎の風景が続きます。バンク・ホリディだからか、あちこちで人が集まって催し物をしてたり、ボート大会をしていたりして、まさしくのどかな田園風景。
そして約2時間でウェールズの首都カーディフに到着しました。カーディフもまあまあの天気です。予約をしておいた中央駅近くのホテルに行くと、まだチェック・インができなかったので、とりあえず荷物を預けて街に出ました。
「3時にチェック・インをしたら一人で先に会場に行こうかな。」
なんて考えていたら、カーディフは初めてのダンナが、別行動になる前に会場の場所を確認しておきたと言うので、まずは今日のライブ会場のカーディフ大学へ行ってみることにしました。
カーディフ城を見ながら15分ほど歩いていくとカーディフ大学です。でも会場が分からないので、ユニオンと書かれているビルに入ってみると、おっ?フューチャーヘッズやMGMTの曲が流れている!さらに奥に入ってみると「フューチャーヘッズのドレス・ルーム」とか「シャワールーム」なんてコピーされた案内があちこちに張られていました。う〜む、フューチャーヘッズの楽屋は分かったけど、会場が分からないぞ(笑)
入り口の警備室で聞いてみると、ライブ会場はこのビルで間違いないそうです。チケット受取のBOX OFFICEは会場の中だそう。
「え〜なんかイマイチよく分からないぞ。どこにいけばいいの?」
と不安がるダンナ。ライブの時間になればきっと分かるよ。
街に戻ろうとビルを出ると、あれっ?向こうからツアーバスらしきバスがやってくる。でも誰が乗ってるの?まさかこれがヘッズさんのバスだなんてウマい話は〜・・・なんて思っていたら、バスが前を通り過ぎていきました。あれっ??
「裏に出入り口があるんじゃないの?」
そうかっ!ではついでにそちらも確認に行きましょう。
鉄橋をこえて(このビルは鉄道の線路をまたいで建っているヘンな建物でした)裏に回ってみると、どうもそちらが会場の入り口みたい。そしてそこにはすでに2台のツアーバスが停まっていました。というコトはこのバスが最後か。
う〜ん、それこそこれがヘッズさんだなんてそんな偶然は・・・なんて思いつつもそこを立ち去れないでいると、
「あれ?フューチャーヘッズのメンバーじゃないの?」と、ダンナ。
なにっ!?
するとさっき到着したバスから降りてきたのはバリーとロスっ!!うわぁ!
「おっ、今回も来てくれてたの!?」とバリー&ロス。来たよぉ、来たよぉ!フューチャーヘッズを見にっ!・・・って違うだろ(苦笑)
まず聞きたかったこと。それは今年のフジ・ロック・フェスに出演するって噂!
「今年の夏、日本に来るの!?」
「そうっ!フジ・ロックに行くよ!!」
と、メチャ嬉しそうな2人。
バリー「今年はホワイト・ステージでさぁ!」
ロス「今回は陽が落ちてからの時間みたいだからいい雰囲気でやれそうだよっ!」
なんて怒濤のように話しはじめる。あわわ(汗)バリー&ロスなんていう珍しい組み合わせで、しかもよく喋る2人(笑)おまけに久々に彼らと一人で対面したから、なんだか異常に緊張しちゃってアタフタ!
ふと気がつくと、いつの間にか後ろでダンナがニヤニヤ笑ってる・・・ほっとく訳にもいかないので
「あの〜これ、ダンナですぅ」と、2人に言うと
「お〜っ!初めまして〜!」と、2人にブンブン握手されまくるダンナ。
単なるファンの単なるダンナなんだから、そこまで熱烈歓迎しなくても(苦笑)
(「コイツがコレを放し飼いにしてるのか〜って思ったんじゃないの?」と、ダンナ・・・放し飼い??)
ロス:「今日一緒にやるMGMTやCSSは良いバンドだよ。楽しみにしててよ!」
私:「今日はこのツアーの初日なんだよね?」
バリー:「そうそう!明日がダブリンで・・・」
ロス:「違うよ、明日はグラスゴーで、その次がダブリンだよ。」
うひゃ〜、細長いイギリスを行ったり来たりだね〜と、ロスと話していたら、「ハードなツアーだね」といきなり口を挟むダンナ。するとバリーが「そうそう、大変だよ!」なんて・・・私を差し置いて何をバリーとにこやかに会話してるんじゃあ!(何をダンナに嫉妬してるんじゃあ(苦笑))
あっ、渡そうと思っていた去年のライブの写真!あれをホテルに預けたバッグに入れたままだ!!まさかこんな時にメンバーに会えるなんて思ってもいなかったから(汗)
「今日は自分たちのライブが終わったらすぐに移動するの?渡したい写真があるからライブ後に会えれば渡したいんだけど。」
「たぶん大丈夫だよ。なぁ?」「うん。全部のライブが終わるまでは会場にいるはずだから待ってるよ。」
おっし、ライブが終わったらすぐに出てくるぞっ!
と、こんな話をして「じゃ、また後で!」と2人と別れました。ほんとにまさかこんな時にメンバーと会えるとは思わなかったよ。良かったぁ。
街に戻ると、バンク・ホリディでもショッピング・ストリートは賑わっていました。
一昔前のイギリスは日曜日などはすべてのお店がお休みになったもんですが、今ではロンドンはそんなことはありません。でも地方の街だとまだまだそんなところが多く、今日のバンク・ホリディのカーディフもちょっと心配でした。
でもお店もほとんど開いていて、皆さんショッピングにいそしんでいました。
そんな中でHMVの前になにやらすごい行列が?何かと思ったら、1部リーグのCARDIFF CITY FCがFAカップ(イギリスの天皇杯みたいな大会)の決勝戦に進んだので、その応援歌を作ったカーディフ出身の歌手がサイン会だって。店の外ではカーディフのアンオフィシャル・グッズを売るオヤジたちまで集まっていて、カーディフというかウェールズというとラグビーの印象が強いけど、サッカーも盛り上がってますなぁ。
ダンナにカーディフ案内しながら、お昼を食べようとレストランを探してウロウロ。去年に訪れた時もなかなか食事する店が見つからなくてKさんと探しまわったんだよね。マクドナルドとかチェーン店のピザ屋とかはあるんだけどさ。
やっと見つけた「フィッシュ&チップス」と看板が出ていた店に入ると、あれ?ここは去年はあまりの混雑で食事を断られたパブだ。でもこの日は人も少なくてのんびりとした雰囲気。お店の人たちもフレンドリーで、フィッシュ&チップスもおいしかったです(食べモンの話ばかり?「イギリス=食事がまずい」なんてコトはないんですよ。)