シリア・ヨルダン旅行 2006年7月
ーアラビアのロレンスを巡って、初めての中東ー

7月19日/遂にダマスカス到着!

隣のレバノンでミサイルが飛び交っているような、こんな時にわざわざシリアに行くなんて、どんな人達何だろうと、少しドキドキしながらゲートに向かうと、意外とフツーに家族連れやビジネスマンが、特に緊張感もなくフライトを待っていました。

ダマスカス行きはすこし小さめの飛行機。中東路線だからといって別に変わったところはありません。しかし、アラブの人達は携帯電話が大好きなのか、離陸直前まで携帯電話があちこちでピロピロ鳴りまくってました。いい加減に電源切ってぇ!(苦笑)そしてフライトはイラクとの国境ギリギリのあたりを通り、砂漠の上をひたすら飛んでいきました。「あっ!もしかしてこのフライトは、ロレンスが横断したネフド砂漠の上を飛ぶのかっ!?」と気付いたものの、通路側の席でガッカリ・・・。

そして約3時間のフライトで、現地時間夕方5時にダマスカスに到着しました。
「ついに来たぞっ!シリアだ〜っ!!」
ドキドキしながら飛行機を降りると、熱い空気とボロボロの空港、そして「Welcome to Damascus」の看板がお出迎えしてくれました。

しかし、狭い入国審査所は人で溢れかえってました。「Exchange」と書かれた小さな窓口があったので、まずは両替をしようと延々と列に並ぶと、窓口の係員に「ここはビザの発行所だよ。すでにビザが有るなら向こうに並びな。」・・・なんでそれが「Exchange」なんだよ・・・。

入国審査の列に並び直すと、同じ頃に到着した人がすぐ前にいました。Exchangeの事でそれほど時間をロスした訳ではないのか・・・あれっ?つまりこっちの列が進んでいない??案の定、列は全然進みません。審査がよほど厳しいのかと思いきや、単に係員がとってもの〜んびりしているだけでした。窓口は2名体制なのに、同時には働いてないんだよね(苦笑)

入国審査を抜けるのに1時間以上かかり、預けた荷物は既にベルトコンベアの横に放りだされていました。

それからドルをシリア・ポンド(SP)に両替。1SPが2円くらいなのかな?(訪れてみたくなった方へのちょっとしたアドバイス。シリアはドル払いが多かったので、シリア・ポンドはあまり必要ありませんでした。反対に、ヨルダンはあまりドル払いができませんでした。)

そして、シリアのタクシーは、料金を事前に交渉しなければいけません。空港内のタクシーのカウンターで聞くと、街中まで20ドルと言われました。市内までの相場は10〜15ドルとガイド本に書いてあったので、ちょっと高いかな。外で客待ちしてるタクシーに聞くと、「ダマスカスだろ?OK!」と、いきなり荷物を積み込もうとしたので、「ちょっと待って!いくらなの?!」と聞くと、このドライバーは10ドルでした。それならOKだ!

空港を出ると、窓から見える風景は、想像していたよりは緑があるけど、それでも近くの山は禿げ山のように真っ茶色。巨大なパラボラアンテナがあちこちに立った素っ気無い住宅街の風景も、やっぱり茶色。うーん、遂に中東に来たなぁ、と思わせてくれます。

しかし、ドライバーのオヤジが英語が全く分からないという問題が発覚(汗)「地球の歩き方」を見せても、アルファベット表記されたホテル名や通りの名前は全然読めません。「スルタン・ホテル!」と言っても「シェラトン・ホテル?」とか言ってる。「よしっ!こんな時こそ!」と、出発前にかじったアラビア語でホテル名を書いてみました。でもやっぱり通じない・・・。

しかしオヤジは「マーレッシュ!」(「気にすんな!」って感じ?)と笑って、タクシーを120キロくらいでブンブン飛ばしていきました。


ダマスカス!!

ダマスカス市内に入ると、やっぱりシェラトン・ホテルに向かうオヤジ。「違う!違う!」と慌てると、どうも「ここでそのホテルの場所を聞いてくる」みたいなコトを言って、ホテルの住所を持って車を降りていきました。

戻ってきたオヤジは、「おまえの綴り、間違ってたぞ」と、正しいアラビア語のホテル名を書いてくれました。アラビア語には「タ」行の文字が2種類あって、そこを間違えていたみたい。え〜ん、そんなの、アルファベットから分かるかぁ!『地球の歩き方』はアラビア語での表記が少ないと不評ですが、第1日目にしていきなり実感。

ともかく、予約してあったスルタン・ホテルに無事到着。しかしドライバーのオヤジが「ホテル探すのにちょっと回り道したからなぁ(笑)」みたいな事を言って指を1本立ててくるので、1ドルよけいに払っておきました。

目指すホテルは、大通りから入った小さなビルで、「ENTRANCE」と書かれた扉を開けると、いきなりそこはエレベーター(汗)エレベーター本体には扉がないので、壁むき出しのまま2階まで上がっていくので、中々スリリング。このホテルは、こじんまりしたレセプションに素っ気ない部屋ですが、スタッフはフレンドリーで、全体に清潔なので、まあ良いかな?(ツイン部屋一泊朝食付きで2000円くらいのホテル。)

すでに夜8時を回っていたので、ホテルで教えてもらったレストランで夕食を取りました。英語のメニューを見ても見当がつかないので、スープとケバブを頼むと、注文してないのにクレープ状のナンみたいなパン(ホブスというパンみたい)や山盛りの生野菜、ミネラル・ウォーター、そして最後には山盛りのスイカにメロン、と次々出てくる。え〜っ、こんなの頼んでないぞ、と焦ったものの、どうやらこれは無料の付け合わせみたい。それでも料金は460SP(900円ちょっと)安っ。

しかし、伝票がアラブ数字でアタフタ(汗)日本で言われる「アラビア数字」は、アラブ世界ではほとんど使われていないのです。お札もこの独特のアラブ数字で書かれているので、旅行される方はこれを覚えておくと便利かも。

夕食後、ホテルに戻りながら少し街をぶらつくと、夜でもダマスカスの通りは賑わっていました。イスラム教徒はお酒が飲めないからなのか、いい年した男たちがアイスやお菓子を食べ歩きしたり、店先に椅子を並べてフルーツジュースを飲みながらお喋りしてる。でも、出歩いているのはほとんどが男性です。ダンナと一緒でも、やっぱりかなり視線を感じる(汗)明日からはどんなコトになるのやら。


ダマスカスの中心にあるヒジャーズ駅

T.E.ロレンスを巡る旅

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番外編

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