DOCTOR WHOなつぶやき
イギリスのSFドラマ「ドクター・フー」の話題を拾った時につぶやいてます。
Feb 2019
クリスマスの恒例行事だった「ドクター・フー」スペシャルが、ニュー・イヤーズ・ディの放送に変わって幕を閉じた第11シリーズでしたが・・・やっぱり好きになれませんでした・・・。
New Years Day Specialではマフラー姿 なんだか4thドクターみたい? / BBC
ジョディ・ウィッテカー演じるドクターが軽いんです・・・。マット・スミスやピーター・カパルディのドクターはどこか残酷さを秘めた「影」があって、だからこそストーリーやドクターの言葉に深みがあったのに、13thドクターはそんな事を微塵も感じさせない”正統派”過ぎるヒーロー(ヒロイン?)なのです・・・。
第6エピソードでは、死にゆく運命の人間を残してあっさりと立ち去ってしまうドクターに、「おいおい!命を見捨てないという戒めのために、12thドクターは『The Fires of Pompeii』のお父さんの顔になったんだろ!?」と、不満爆発!10thも11thも12thも、「命」と「運命」の間で苦悩し、それがありきたりなヒーロー物とは違う魅力だったのにぃぃ。
しかも、そんな13thドクターと一緒にその場を立ち去るコンパニオンたち。マジかーっ!!クララやエイミーならとっくにドクターをぶん殴ってるぞ!
コンパニオンたちを好きになり、時には罵倒され、時には傷つけたりもしながら、彼らとの旅でドクターが変わっていく。そしてコンパニオンたちも、ドクターの苦悩を知り、ドクターとの関係に悩みながら変わっていく。そんなケミストリーを全く感じられない13thとコンパニオンたちは、いつまでたってもただの仲良しグループ・・・。
フェズは11thドクターのアイテムなのっ!!(怒) / BBC
総合プロデューサーのクリス・チブナルは、家族の関係を描くストーリーに定評がありますけど、ダーレクがバンバンと人を殺してる最中に、父子の問題をダラダラと語り合われてもねぇ(苦笑)
ともかく、ネガティブな事ばかり書いても仕方ないので、ひとまず「ドクター・フー」について書くのは、しばらくお休みします(ドラマ自体も次シーズンは2020年放送ですし。)ただ、UKモノのドラマ・映画や舞台についてはチョコチョコと書いて行くつもりなので、よければまた読んでみてください。
と、宣言しておきながら、「ドクター・フー」のちょっとした話題を(笑)
先日、TVで「イギリスで有名な日本人ランキング」を紹介していた時の事。なんと5位にランクインしたのがナオコ・モリでした!!えっ?誰だか分からない?「トーチウッド」で”Tosh”こと、トシコ・サトーを演じた女優さんですよ!!
懐かしのトーチウッド! 右がTosh / BBC
街頭インタビューでは、イギリス人たちが口々に「彼女は『ドクター・フー』に出演してたんだよ!」と答え、「Aliens of London」(第1シリーズ)での映像を紹介!そして「トーチウッド」や、コミコンでのジョン・バロウマン(ジャック・ハークネス)とのデュエット映像まで放送されてました。そしてもちろん、本人のインタビューも。彼女が錦織やバレエの熊川哲也よりメジャーだなんて、ビックリ!イギリスでの「ドクター・フー」人気の高さを再認識しましたね。
ついでに小ネタをもう一つ。
これがBallot Bin / ballotbin.co.ukより
「仕掛学」を紹介する番組を観ていた時の事。「仕掛学」というのは、人間が思わずやりたくなるような心理を利用して、問題を解決する仕掛けを考える学問ですが、そこで紹介されていたのが、このBallot Binと呼ばれるもの。写真のように、ついつい、どちらかに投票したくなるため、タバコの吸い殻のポイ捨が防止できるという、笑っちゃうような仕掛けです(でも、効果絶大らしいです)そしてその時に紹介されていたBinのひとつに書かれていた質問が、
「どちらが最高のタイム・マシン?ターディス?デロリアン?」
でした。どちらが票(吸い殻)を集めたんでしょうね?気になる〜!
最後に、昨年末に放送されたBBCドラマ「Mrs Willson」が素晴らしかったので、ご紹介します。
Mrs Willson / BBC
3話完結のこのドラマは、主演を務めたルース・ウィルソン本人の祖母が経験した、信じられないような人生を描いています。夫と息子たちに囲まれ、平穏な暮らしを送っていたウィルソン夫人は、夫の急死、そして突然訪ねてきた一人の女性の言葉をきっかけに、人生が一転します。諜報部で働いていた夫との生活は順風万端とは言えなくても、それでも一緒に築いてきた人生が、次々と明らかになっていく夫の嘘で全てが崩れ落ちていきます。
何が真実で、何が嘘なのか。国家やスパイの諜報活動の裏側で、ごく普通の主婦だった彼女が自らの人生や家庭を取り戻そうと葛藤する姿に、スパイ・ドラマ的なスリリングさも加わり、見応えのあるドラマでした(そしてルース・ウィルソンの演技がこれまた素晴らしいんです!)
彼女の夫は本当は何者だったのか、それすら現在も機密扱いになっているという、まさに「事実は小説より奇なり」と思わせてくれるこのドラマ。機会があれば是非ご覧ください!
「A Very English Scandal」で助演男優賞受賞 !!/ オフィシャルのインスタより
ところで、以前紹介したBBCドラマ「A Very English Scandal」!そこでノーマン・スコットを演じたベン・ウィショーがゴールデン・グローブ助演男優賞を受賞しました!その素晴らしい演技が堪能できるこのドラマを、是非是非ご覧くださいね!
でも、邦題の「英国スキャンダルーセックスと陰謀のソープ事件」は酷い・・・まるでエグいアメリカの政治ドラマみたいなタイトルですが、実際は原題のようにとっても英国的で笑えるドラマですよ。