ベン・ウィショーの舞台「AGAINST」を観にロンドンへ■Aug 2017■Part 1
AGAINST / Almeida Theatre
ロンドン北東のイスリングトン地区(Islington)にあるアルメイダ劇場(Almeida Theatre)は、たった325席の小さな劇場でありながら、レイフ・ファインズやアンドリュー・スコット、そしてマット・スミスといった有名俳優がバンバン出演し、そしてロンドンのウエスト・エンドやブロード・ウェイへと進出する話題作をバンバンと生み出す有名劇場です。
そんなアルメイダ劇場で、この8月12日から上演されたベン・ウィショー主演の新作劇「AGAINST」を観てきました!
まだ冬の真っ只中、年も明けたばかりの頃にたまたまBBCのニュースを読んでいた時のこと。この劇場の春のシーズンの舞台が発表になったと記事があり、ベン・ウィショーが久々にこの劇場に登場すると書いてあったのです!おおお!あのアルメイダか!公演スタートは?チケットは??ドキドキしながら劇場のオフィシャル・サイトをチェックすると・・・8月公演!?半年以上も先の話っ?!
外からの日差しで明るいAlmeida Theatre
しかしっ!ベン・ウィショーの久々のロンドン公演ですし、こんな小さな劇場ではチケット争奪戦は熾烈!・・・だと思う(苦笑)チケット発売までまだ時間はたっぷりあるし、しっかり備えておかねばっ!
そんな訳で早速チケット販売について調査です。
チケット販売は基本的に劇場の公式サイトのみ。まず年間120ポンド以上(約17,000円)の寄付をしたパトロンやメンバーに優先販売があり、次に年間50ポンド(約7,000円)の会費を納めたメンバー、そしてイスリングトン地区の住民への優先販売、最後に一般販売となります。
当然一般販売まで指をくわえて待っている訳にはいかない。もちろんイスリングトンになんて住んでいない。そうなると、優先販売のためメンバーになる必要がありますが、1万7千円と7千円のこの金額差はデカいな・・・。いや、いや!去年ブロードウェイで観たベンの舞台のチケット代に比べれば、それでも安い!いや、しかし・・・と、ウジウジ悩んでいると、ベネディクト・カンバーバッチの舞台に5万円を払った友人から一言、
「お金で解決できることはお金で解決しなさい。」
その通りです!悩む私が愚かでした!(笑)
ベンの舞台を観せてくれる劇場へのサポートだからね、と、自分を納得させ、120ポンドを寄付して「Designers’ Circle」という(最初の優先販売に参加できる一番安上がりな)メンバーに加入。そして他公演のチケットで購入手続きを何度もシミュレーションしてみたり(笑)。準備万端だぜっ!
さらに、最近のイギリスでは、多くのネットでのチケット販売で「Queue」システムが導入されています。「Queue」とはイギリスで「並びの列」を意味しますが、アクセスが殺到した時に販売サイトがダウンしてしまわないように、一旦「Queue」システムが運営するサイトに飛ばされて待ち番号が発行され、その順番に販売サイトにアクセスができるようにするのです。通常の販売に比べればストレスレスですが、言ってみれば勝負は最初のワン・クリック!そこでチケット争奪戦にも強い先述の友人に必勝法を尋ねると、
「PCを最新のものに買い替えたり、少しでもスピードが速い接続業者と契約したり・・・」
そこまでは無理です(苦笑)
古い劇場の外にカフェや待合室を増設したAlmeida Theatre
そしてGWも終わったチケット優先販売当日!販売開始前からパソコンで劇場のサイトを開き、クレジット・カードも用意して、準備完了!ドキドキしながらポチポチとサイトを更新していると、突然「BUY TICKET」のボタンが現われたのです。あれっ?開始までまだ10分もあるのに、と不思議に思いながらクリックしてみると、例の「Queue」システムの画面に変わり、「時間になったらランダムに順番を振り分けるから少し待っててね」と・・・はっ?ランダム!?どういうコトぉ!?
なんと、アルメイダ劇場のチケット販売サイトは、「ワン・クリック勝負っ!!」となるのを避けるため、待ち番号が抽選で振り分けられる方式を採用していたのです!うそぉ、師匠のアドバイスはすべて無意味に(苦笑)
慌ててノート・パソコンからも「Queue」に参戦、そして念のため、格安SIMで接続したiPodからも参戦っ!3台で販売開始を待ち構えていると・・・最初にアクセスしたパソコンは80番台・・・ノート・パソコンは20番台、そして「とりあえず」のつもりだったiPodが8番!おいおい、格安SIMに負けるのかっ!?
しかも「とりあえず」だったので、iPodでのチケット購入の練習なんてやってないよ!どこが「準備万端」だよ、全くっ!すぐに購入可能になったのに、座席を選択しようとしても「プライベート・ブラウジングではできません」とか表示されて先に進めない!どうなってんだぁ!バシッ!(iPodを投げつける音)
そんなコトしてるウチにノート・パソコンの順番がまわってきて、まずは空いていそうな木曜日のチケットを購入しようと座席選択を開くと、うっそーっ!!前列5列あたりまでゴッソリ無い!!あああ、何のために大枚はたいて会員になったんだよぉと半泣きになりながら、とにかくサイド席で3列目あたりを購入しました。
「もう1公演・・・」とノート・パソコンでアクセスしてみると、販売画面がサクッと開いた。へっ?最初のPCは未だ順番待ちなのに?「おいおい、横入りだぞっ!」と自分に文句言いながら、今度は火曜日のチケットを購入しようと座席選択を開くと・・・チケット、全然売れてないよ(苦笑)どういうコト?他の日でも座席は選び放題(笑)思わず月曜・火曜の2公演でA列のど真ん中を購入しちゃいました。
結局、この日にチケットが売れていたのは最初の数公演(と、例の木曜日)ぐらい。確かに3ヶ月先の舞台のチケットなんて慌てて買いませんよねぇ。そうです、ベン・ウィショーは意外と人気がないようです(苦笑)だって、舞台後に出演者・スタッフでのトークショー(Talkback)が行われる日でもなかなか売り切れなかったですし・・・でも1、2列目は中国や韓国のアジア女性でいっぱいでしたけどね(笑)
AGAINST / Almeida Theatre
しかし気になったのが、購入したA列より前にあったAA列・・・。どの公演日もAA列は選択できず、売り切れたというよりは販売していないようでした。ブロードウェイの舞台では、公演が始まったタイミングでいきなり最前列がズラッと販売され、偶然にもそのチケットを購入できたので、今回も後日AA列が販売されるのかも??
と、またしても棚ボタを期待して(ほぼ)毎日ポチポチとチェックしていたら、7月も終わりそうなある日、帰宅が遅くなったけれどとりあえずチェックだけしとくか、と、例の木曜日を開いてみたら、えええっ!?ごっそり売り切れてた前列を全部売ってるぅ!?しかもAA列まであるぅ!震える手を押さえて、サイン・インして、クレジット・カード情報を入力して、ポチッと。よしっ!AA列のど真ん中が買えたぁ!
ところが、他の公演日のAA列もゲットだ!と開いてみても、どの日もいつも通りの残席を売っているだけ。どうして例の木曜日だけ??このAA列は幻だったの??こうなると本当にこのAA列が存在するのか不安になってしまい、アルメイダ劇場はチケットを再販売してもらえるのに、元々購入していたチケットが怖くて放出できないよぉ(汗)このチケットはロンドンに住んでる友人にプレゼントしよっと。
それからまた(ほぼ)毎日、座席をチェックしましたが、結局AA列の販売は無し。う〜ん、実はすでに販売されていて買いそびれたのかなぁ? まぁ、2列目でもいいじゃないか、と自分に言い聞かせたものの、120ポンドも寄付したのに、棚ボタなヤツの頭に視界を邪魔されるのかと思うとやっぱりムカつくぅ!!・・・と、思っていたのですが、初日に劇場でチケットを受け取ると、なんとA列だったチケットは全てAA列に振り返られていました!!後から最前列を放出する時も、アルメイダ劇場は一般販売はせず、優先で購入していたメンバーに振り分けてくれるんですね。なんて良心的な劇場なんだ!と感動しつつも、反対にこの劇場では棚ボタは期待できないってコトですね。(ただし最前列にこだわならければ、前列のチケットもちょこちょこと再販売されていましたよ。)
と、長くなりましたが、本題!今回のベン・ウィショー主演の舞台「AGAINST」は・・・
今回のパンフとチケットとポストカード。
アルメイダのパンフレットは内容充実!
でもサインはベン・ウィショー本人から貰ったものです。
ご丁寧に名前を書いてくれたので、そこは隠しておきます。