さて、フューチャーヘッズのツアーの合間をぬって、イングランド中部の都市リーズで行われた「Live at Leeds」というフェスに行ってきました。
フェスといっても、野外で大々的に行われるようなモノではなく、街のあちこちのパブやホールでのライブを巡って楽しむという都市型フェス。同じスタイルとしてアメリカの「SOUTH BY SOUTH WEST」や同じイギリスのブライトンで行われる「GREAT ESCAPE」などが有名ですが、これはまだ始まったばかりの超(?)無名フェス。私自身もフューチャーヘッズのライブを調べている時に偶然に見つけた程度。会場は17ヶ所、出演バンドは総勢160近く!と聞くと結構な規模に思えますが、ほとんどが無名なバンドばかり。
もっともこうしたフェスは無名バンドを紹介するショーケース的役割があり、私としても、この日のフューチャーヘッズはミドルスブラでクラブ・ライブだったのであまり行く気もなかったし、こんな都市型フェスもいいかな、と。チケットも安いし(3000円ぐらい)面白いバンドが見られれば儲けモン!ぐらいの軽い気分でした。
ところが、都市型フェスってけっこう大変〜。
お昼近くにリーズに到着し、さっそく街の中心地にあるメトロポリタン・ユニバーシティでリストバンド交換してもらい、受け取ったガイドブックを片手にいざライブへ!と思いきや、会場の場所が分からないっ(汗)
ガイドブックの中の会場地図がかなり大雑把で、普段からライブに通う地元民ならともかく、ヨソ者にはさっぱり分からんっ!フューチャーヘッズのライブを見にリーズ大学に来たことはあるので、多少の土地勘はあるつもりだったのに、小さめの会場を目指して歩き始めたらあっさりと道に迷ってしまったのでした。
1時間も探し回っても見つからず、ライブを見ないうちからすでにクタクタ。おまけにそんな時に通りがかりのタクシーの運転手に道は訊かれるし(苦笑)迷子の外国人に訊いてどうするっ!
そんな訳ですっかりヤケになり、
「も〜いいっ!場所の分かる会場しか行かないもんっ!」
と、ふてくされてリーズ大学へと向かい始めると、あれ?どこからかライブの音が??と、振り返るとそこに探していた会場(パブ)がありました・・・。
初っ端からそんな調子で始まったフェスでした。
とにかく街丸ごとを舞台としたフェスは移動が大変!メイン(?)会場であるクラブ「COCKPIT」とリーズ大学の間が徒歩で20分以上の距離があり、さらに他の会場があちこちに点在しているので、ライブを見ているより移動している時間の方が長いような・・・。だから気になるバンドをドンドンとチェックしていく・・・なんて楽しみ方はすぐに断念。
The Neat at London University
しかしながら、街を歩いているとどこからか音が聴こえてきて、誘われるように狭いパブに入って、一杯飲みながら名も知らぬバンドを聞く(満員でたいていステージなんて見えませんから。)こんな風に一日を過ごすっていうのもそれはそれでけっこう楽しいものでした。
そんな感じで、坂道の多いリーズの街を歩きながら、The Neat(ちょっと有名。よくあるインディーバンドって感じだったけど・・・)、Rolo Tomassi(売り出し中なのかな?絶叫ガールのハードコア。日本のバンドみたい(笑))、Goldhawks(う〜ん、フツーなポップロック)などなど、あれこれ覗いていたのですが、さすがに体力が続かず、一度ホテルに帰りました。
そして夜になると、Johnny ForeignerやHADOUKEN!、65days of staticなど(そこそこ)有名なバンドのライブが始まりました。で、その中で私が見にいったのはEVERYTHING EVERYTHINGとHURTSです。
最近では両バンドともでサマソニに出演したりと有名になりましたが、でもこの頃は全然知らなくて、NME主催の新人バンドのツアーに彼らが参加していたので、どんなバンドなのかと気になり見に行きました。
まずはCOCKPITでEverything Everything。
Everything Everything at Cockpit
とにかくヘンなバンド(笑)マンチェスターのバンドですが、脱力系のエレクトロ・ポップかと思えばシューゲイザーのごとく轟音ギターが入ってきたり、そこにハイトーン・ボイスなボーカルにフューチャーヘッズばりなコーラスが乗ってくるっていう、どう説明したら良いのやら。とにかくいろんな音楽がごちゃ混ぜで、かなり面白かったぁ。
そしてすぐ近くの会場でのHURTSのライブに移動。
Hurts at Church
こちらもマンチェスターのバンドで、音はまさに80年代の耽美系ニューロマ。Depeche Mode?生真面目そうなMark Armond?(笑) オールバックにタキシード、白いストールと久々にファッションも決めまくったバンドでかなり良い感じでしたな。しかしっ!なにしろ会場が凄すぎたっ!アンティークな教会がそのままライブ・スペースとなっていたのです!なので会場内にはステンドグラスやパイプオルガン、そして木製のベンチなどの教会の設備がそのまま残されていて雰囲気ありすぎ!(しかも床にはビールの空きコップまで(笑))この音楽がこの会場でライブやっちゃあ3倍増しでカッコ良く見えたかも(笑)
そんな感じのフェスで、この後もアフターパーティ・ライブとか、フューチャーヘッズのツアー後半でのサポートを務めるサンダーランドの新人バンドFrankie & The Heartstringsのライブなどがありましたが、さすがにもう無理(苦笑)ここでホテルに帰りました。
と、こんな感じで全体としてまったりした良いフェスでした。レンタル自転車があればもっといいかもね(苦笑)