VICTORIOUS FESTIVAL at Portsmouth part 1 ■27/August/2017
イギリスとフランスの間に広がるドーバー海峡。その海に面した港町ポーツマス(Portsmouth)で毎年行われるビクトリアス・フェスティバル(Victorious Festival)に行ってきました!
Victorious Festival at Portsmouth
2012年にポーツマスの音楽好き3人が始めたというこのフェスティバル。昨年には12万人が集まりかなり大規模なフェスに・・・と言っても、自分自身もこれまで見た事も聞いた事もありませんでしたけど(苦笑)
今回のイギリス旅行のメインの目的は、英国俳優ベン・ウィショーの舞台。でも、当然ライブだって観たい!なので、旅行の日程の中で何か観られるライブはないかと探してみましたが、これといったものがない・・・。せっかくライブが多い金曜日の夜を空けておいたのに、狙っていたライブがキャンセルになったり、すでにソールド・アウトだったり。しかも普段の金曜日に比べてライブ自体も少ない。考えてみれば、フェスティバル・シーズンの週末にロンドンでライブやってるバンドなんていないよね(苦笑)失敗したなぁ。
そんな中でたまたま、マンチェスターの大人気バンド、エルボー(ELBOW)が出演するブリストルのフェスティバルを発見!でも帰国する日だよ。がっかり・・・(涙)待てよ、フェスティバルに引っ張りだこのエルボーなら、その前の週末もどこかのフェスティバルに出演してないか?と、彼らのライブ予定をチェックしてみると、そこで見つけたのがこの無名フェス(コラコラ)。しかもイギリス到着の翌日、日曜日しか行けないのに、エルボーの出演は日曜日!しかもメイン・ステージのトリだっ!!・・・って、エルボーが大トリのフェスなんて大丈夫なんだろうか・・・?
ELBOW at Victorious Festival
マンチェスター郊外Oldham出身のオルタナディブ・ロック・バンド、エルボーは、悲しい事に日本の知名度はイマイチですが、本国では2012年のロンドン・オリンピックの公式テーマ・ソングを担当し、その閉会式では彼らの演奏にあわせて場内が大合唱になるほどの国民的(?)人気バンドなのです。
彼らのライブを観るのは2006年の3rdアルバムでのツアー以来(その話はこちらで→)。当時は「アルバムの評価は常に高いのに、とにかく売れない」と言われるような地味なバンドでした。そのせいで、そのツアー直後にメジャー・レーベルをクビになり、でも拾ってもらったインディー・レーベルからリリースした4thアルバム「The Seldom Seen Kids」がイギリスの音楽賞「マーキュリー・プライズ」を受賞!アルバムは突然ミリオン・セラー!!あれよあれよという間にエルボーはスタジアム・バンドになっちゃった!!!
でも、そんな急激な変化も、さらりと受け流してマイペースな活動を続けるエルボー。その彼らのライブが久々に観られるっ!
気球ものんびり浮かんでる Victorious Festival
と、行く気満々になったものの、そのフェスティバルの他のラインナップをチェックすると、フランツ・フェルディナンド(Franz Ferdinand)、ジーザス&メリーチェイン(The Jesus & Mary Chain)、ザ・ダンディ・ウォーホルズ(The Dandy Warhols)、チューリン・ブレイクス(Turin Brakes)・・・他の曜日ではマッドネス(Madness)、エコベリー(Ecoberry)、ザ・シャーラタンズ(The Charlatanas)、ステレオフォニックス(Stereophonics)、・・・客層は40代以上狙いかっ!?(苦笑)
いやいや、ジェイク・バグ(Jake Bugg)やスレイヴス(Slaves)、フランク・ターナー(Frank Turner)、テンプルズ(Temples)やトイ(TOY)などなど、ちゃんと若者向けの出演者もいるぞ!
ざっと見ると、グラストンベリーやレディングなど有名フェスティバルでの2ndー3rdステージの出演者がそのままメイン・ステージに移ったようなライン・アップで、メイン以外の出演者はほとんど分からない。おそらくそんな規模のフェスなんだろうな。普段、メジャーなフェスに出かけても、小さなステージばかりを回っているので、今回は初めてメイン・ステージで腰を落ち着けていられるフェスになりそう(笑)
ポーツマスへはロンドンから鉄道で2時間ほど。このフェスティバルには各地からバスツアーも出ていますが、旅行者としてはスーツケースをどうするか悩むところですし、朝4時にロンドンのウォータールー駅に帰着してしまうスケジュール、そして何より帰りのバスの出発時間が23時と決められていると落ち着いてトリのエルボーが見ていられない!という訳で、素直に鉄道を使う事にしました。
普段ならポーツマスへはロンドン・ウォータールー駅から列車が出ていますが、この時期、ウォータールー駅が大規模工事中で、運行に影響がでるので注意してほしいと、鉄道会社のHPにも、フェスのHPにもしつこいほど書かれていたので、今回はビクトリア駅発の列車を選択。しかもスタンダードより5ポンドほどプラスしてファースト・クラスのチケットを予約。だってイギリスの鉄道のファースト・クラスって、お値段以上なんですから(こちらで詳しく書いています→)専用ラウンジが使えたり、車内でも軽食サービスがあったり。・・・でも予約したファースト・クラスに座席指定が無い・・・??運行会社Southern Railの評判を調べてみたら、「これでファースト?ふざけるな!」とメタメタに叩かれてました。うーん、あまり期待しない方がよさそう(苦笑)
メイン・ステージもまったりなVictorious Festival
土曜日の夜にロンドン・ヒースロー空港に到着して、そのまま空港近くのホテルで1泊。そして翌朝早くロンドン・ビクトリア駅にむかいました。
駅の電光掲示板で予約した列車のホームをチェックすると・・・あれっ?この列車、途中で行き先が分かれるのか。プラットフォームにいた駅員に尋ねると「ポーツマス行きは先頭の4車両だよ」と教えてくれましたが、ファースト・クラスは最後尾にしかないんですけどね(苦笑)確かに車両が切り離されるまではファーストに乗っていても良いんですが、でもこんな列車でファーストのチケットを売るなよなぁ。
仕方ないのでスタンダード・クラスに乗りましたが、長距離列車のようなテーブルも荷物置き場も無く、ほぼ通勤車両。ここにスーツケースを持って2時間乗るのはキツイなぁ・・・とゲンナリしていると、案の定、人の乗り降りが多くて落ち着かないし、時には「スーツケース、邪魔!」と言わんばかりに足で動かされたり。
それでも列車が進んでいくにつれて、いかにもロンドン近郊の雰囲気だった乗客たちが、だんだんとサングラスに短パン姿のリゾート気分な乗客に変わっていきました。窓の外は8月のイギリスとは思えないような強い日差しの晴天。フェス日和になりそう!
まさにフェス日和だったVictorious Festival