シリア・ヨルダン旅行 2006年7月
ーアラビアのロレンスを巡って、初めての中東ー
7月29日 part 2/アンマン観光
食後にまた街をぶらつくと、フセインの肖像画が書かれたイラクの紙幣や、イラク戦争の時にアメリカ軍が作った、イラクの指名手配トランプの複製なんかが売られていました。甥っ子へのお土産に買おうかと思ったけど、義姉に「教育に悪いからやめて!」と怒られそう(笑)
それからアンマン唯一(?)の遺跡、ローマ劇場に行きました。小さな野外円形劇場ですが、客席の一番上まで行くと斜面に建ち並ぶアンマンの町並みがよく見えます。(でも、自分たちが訪れたわずか一ヶ月後に、ここで外国人観光客を狙った銃乱射事件がありました(汗))

ローマ劇場から眺めるアンマンの街並み
劇場の横にある民族博物館にも行くと、ここが予想外に面白かったです。昔のアンマンの田舎と都会の部屋を比較した展示があって、都会の部屋に置かれていた貝細工のモザイクがきれいな家具は、すべてダマスカスで作られていたそうです。やっぱりダマスカスは昔からの中心都市だったんだねぇ。
それから砂漠の警察の制服が展示されていました。
「あっ!これ、愛知万博のヨルダン館で見たよね!」
これを着たヨルダン人アテンダントがカッコよかったんだよね〜。ペトラ遺跡のツーリスト・ポリスがこの制服を着ていると聞いていたので期待していたのに・・・。しかし、他の見学客へのガイドを立ち聞きしていたダンナが、
「これ、ペトラ遺跡の警察が着ているんだってよ!」
「知ってるよ。でも居なかったでしょ?」
「だって、これは冬服らしいよ。」
え〜っ、冬服なのか!?冬のヨルダンなんて来ないよぉ。残念。
それから外の土産物店を冷やかしていると、店先でガラス瓶の中にカラフルな砂絵を作っている人がいました。じっと見てると「もっとこっちに来な」と手招きされました。
夕日のようなピンクの空をバックにした砂漠の山とラクダの絵。ワディ・ラムみたいだ。どうしようかと悩みながら、外に置かれたポストカードを見ると
「おっ、ロレンスの絵はがき(笑)」
「知恵の七柱」石とロレンスの肖像画が組み合わされたポストカードで、10枚で1ディナールと書かれていました。でも10枚もいらないんだよなぁ。
「この砂絵、3ディナールだよね?じゃあ、このポストカードをおまけにつけて!」
ということで、砂絵とロレンス絵はがきをゲットしました。
そして、にはシリアやヨルダンには生ジュース・バーがあちこちにあって、お酒代わりなのか、男性たちが生ジョッキで飲んでいます。ここまでに飲む機会がなかったので、最後に一杯、行くぞっ!もう、お腹痛くなってもいいや!
メニューを見ると、「『リコリス』?名前は聞いた事はあるけど、何だろう?」と、その生ジュースを頼んでみると、うげっ!まっず〜い!苦い〜っ!(涙)味は薄いのに、苦みだけが強烈っ。ダンナに「飲む?」と聞くと「いらん」の一言(あたりまえか。)う〜っ、この大ジョッキ一杯、どうしよう。こらえて一気に飲み干そうと思っても、キンキンに冷えているので頭痛がしてきた(さらに涙)なんとか飲み干したけど、無難にレモン・ジュースにでもしておけばよかった・・・。
そして夕食はまた「イラクめし屋」へ。この日は、隣にアメリカ人バックパッカーのグループがいました。この人たちは私達が食べている料理にさらに一人一羽づつチキンの丸焼きを追加してる・・・よく食べるよ。
ホテルに帰り、
「今日は先にシャワーを使うよ」
「いいよ。俺はロビーで遊んでくる」
いつの間にかダンナはホテルの兄弟と仲良くなって、昨夜はロビーのTVで「インディー・ジョーンズ」を一緒に見てたんだって。
しかし、髪の毛を洗っていると、なんだかお湯の出が悪くなってきた。「他の部屋でもシャワーを使っているのかな?」と思いつつ、ゴシゴシ洗っていると・・・お湯が止まった・・・。なんだってんだ!ヨルダンのホテルは私に恨みでもあるのかぁ!(涙)
蛇口をひねっても、お湯どころか水もでない。とにかく服を着てロビーに行き、ダンナとTVを見ているスタッフに
「水が出ないんだけど・・・」
「え〜っ!!ほんとに!?」
と、スタッフは慌ててロビーを飛び出していきました。
シャンプーまみれの頭で部屋にいると、ダンナが戻ってきて、「あちこちの部屋で水が出なくなったみたいで、今、ロビーが大騒ぎだよ」と、妙に嬉しそう・・・。あんたねぇ・・・。なんでも、昼間に水道の点検をした時に作業員が元栓を締めて、そのまま忘れて帰ってしまったらしい。でも、夜の8時過ぎで、こんな時間では作業員も来ないでしょ?というか、私の頭、どうすりゃいいんだよ〜!!この頭で明日の飛行機に乗るのか?(涙)それ以上に、トイレも入れないぞっ!
「最初の日に泊まったホテルに電話して、そっちに移ろうか?」
「もう少し待ってみようよ。」と、ダンナ。
1時間程して「水が出るかチェックさせて欲しいそうだよ」と、ダンナがホテルのスタッフを連れてきました。すると、おっ!水が出た!
「もう直ぐお湯も出るから。」
と、疲れ果てたスタッフは部屋を出て行きました。
「工事の人が来て、直していったんだよ」と、ダンナ。へ〜っ、こんな遅い時間に?アラブ人は意外と働き者だね。昔の日本の個人商店みたいな繋がりがあるのかな。
まだ水が出なくてもめている部屋もあったみたいだけど、とりあえず自分の部屋は大丈夫だったので、さっさとシャワーを浴び直しました。このホテルも決して悪くないんだけど、ともかく疲れました・・・。