シリア・ヨルダン旅行 2006年7月
ーアラビアのロレンスを巡って、初めての中東ー

7月28日 part 2/死海に浮かぶ

そしてジャーファさんのタクシーで死海へと向かいます。

ジャーファさんは陽気で親切なんだけど、運転はかなり怖い(笑)パッシングしまくりでブンブン飛ばします。ヨルダンのタクシーは、お客さんはまず助手席から乗るようですが、いつも私が助手席だったので(ダンナは車に乗ると反射的に寝てしまうし、私が助手席の方がやっぱり運転手さんは愛想がいいので(笑))毎回冷や汗モンでした。

「死海の公共ビーチは安いけど汚いから、ホテルのビーチに行こう。ホテルが三軒あるけど、どれがいい?」と、ジャーファさんが詳しく値段を教えてくれました。そりゃあ、マリオットとかが良いけど、財布のお金も底をついてきたし・・・一番安いアラブ系のチェーン・ホテルに連れて行ってもらいました。

しかしホテルのある地域に近づくと、また厳重な検問がありました。最近は死海でパスポートチェックがあるとネットで読んでいたので、パスポートを準備して良かった。ホテルの入口でも車のトランクをチェックして、車の下を爆弾探知機で調べていました。

ジャーファさんが案内してくれ、ビーチ使用料とタオル、ロッカー代を払いました。でもおつりをくれなくて、「タオルとロッカーの鍵を返す時に戻ってくるよ」とジャーファさん。保証金ということ?でも、ちょうどの金額の時はどうするんだろう?

「イスラエルまで泳いでいっちゃダメだぞ〜(笑)」というジャーファさんと別れて、いざ死海へ!

ホテルはリゾートに来ているアラブ系の家族連れで一杯でしたが、でもなぜか皆プールで遊んでいるので、死海のビーチはすいていました。

この日は風が強かったのか、死海も波が高くて本当の海みたい。でも目の前に見える山々はもうイスラエル(かパレスチナ)なんだな。

去年、愛知県で開催された万博では、ヨルダン館で死海の水を入れたプールでの浮遊体験ができました。当然、それは体験しましたが、まさかその1年後に、本当の死海に浮くとは夢にも思ってませんでした。浮遊体験では、薄暗い部屋で、環境音楽やヨルダンの映像が流れる幻想的な雰囲気の中で静かに体を浮かせて、「癒し空間」と言われていたけど、実際の死海は全然違う〜!


ぷっかぷか

強烈なほどに青い空の下でプカプカ浮いていると、波に好き放題にもてあそばれて、あっちにクルクル、こっちにクルクル。おかしくて笑いが止まらない。おまけに周りでは(なんのエステ効果を期待してるのか)オヤジ達がタイコ腹に死海の泥を塗りまくっている。癒し空間とは程遠い(笑)

しかも私が一人で浮いていると、「ハロー!」「ハロー!」と、男が次々と寄ってくる(笑)イスラムの男性は結婚するまでイスラムの女性には手が出せないので、外国人ならOKだろうと、すぐに声をかけてくると言われています。だから、こんな私でもモテモテ(笑)しかし、私の視線の先にいるダンナの姿に気がつくと、スーッと去っていくトコロが潔い。

でもその男性たちもビーチの片隅で真剣にお祈りしていて、敬虔なイスラム教徒だからこそ外国人女性をさかんにナンパするというこのギャップ!分かっていても、なんだかおかしかったです。

ダンナも大喜びで浮いていましたが、なぜかすぐに目に水が入ってしまい、何度も泣きながら帰ってきました(笑)


ヨルダンのスパイス店?

死海はどんなポースでも浮く事ができますが(体操座りでも浮きます)しかし、これが意外と腹筋を使うみたいで、万博の時は15分程浮かんだだけで筋肉痛になりました。なので、実際の死海も、2時間も泳げば充分だと思っていましたが、でも、ダンナと交代で海に入っていたためか、それほど体も疲れず、もっと泳ぎたいと思うほど楽しかったです。

そして、イスラエルの山々に沈む夕日を見ながら死海を後にしました。

アンマンに戻ると、なぜかあちこちで花火が上がっていました。
「あれは結婚式のお祝いだよ。以前は、ライフルを空に向けて打って、お祝いしてたんだ。でも、あまりに危険だから、3年前に禁止になって、今は代わりに花火を上げるんだ。」
って、つい3年前までやってたのかよ(笑)ロレンスも、アレッポで発掘調査をしていた時は、大きな発掘品が出ると、作業員のアラブ人たちと一緒にピストルを打ってお祝いしてたそうです。でも私は・・・禁止後の旅行で良かった(苦笑)

それからダウンタウンに夕食を取りにいきました。

裏道にあった地元民で賑わう食堂に入ると、10才くらいの子供が一丁前な顔で店を手伝っていました。ところが私達の顔を見た途端に硬直(笑)大人の店員に「ねえ、あの人達の注文を取ってきてよ」みたいなことを言っている。周りの常連客は「オラオラ、おまえが注文を聞いてこいよ!」みたいに大笑いしてました。あのね、私達だってアラビア語は分からないから、難しい注文なんてしないってば(笑)

ケバブを注文すると、山盛りで出てきたキュウリの酢漬けがおいしいっ。アラブの漬け物だね(ピクルスみたいに甘酸っぱい味ではなく、塩と酢で漬けたような味です。)そして、店のお客さんがみんなヨーグルトを食べていたので、それも注文。う〜ん、日本のカップヨーグルトから砂糖を抜いた味?フツーかな?

でも、スプーンがなくてキョロキョロしていると、向かいのテーブルの男性が店の人に「スプーンが出てないぞ!」と伝えてくれました。
「シュクラン(ありがとう)」とお礼を言うと、
「ジャパニーズ?ウエルカム」とだけ静かに答えてくれました。渋っ。

日が暮れると、高地なのかアンマンは肌寒くなります。そしてホテルに帰ると、履いていたラクダのサンダルが、死海の塩で真っ白になってました(苦笑)


アンマンの街並み

T.E.ロレンスを巡る旅

July / 2006 初のシリア・ヨルダン旅行へ

Feb/2006

May/2006

July/2007

番外編

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