THE FUTUREHEADS ■ LEEDS UNIVERSITY ■ 31/May/2006

前日にフューチャーヘッズのライブを観て、初めてのリバプールだったので、少し観光でもしようかと思ったものの、今回の旅行は列車でトラブルが多いし、メンバーのツアーバスは3時前には会場に到着しているようなので、うん、やっぱり早めにリーズに行こう!


身支度を済ませて、朝食を取りにホテルの一階のパブに行くと、出てきた朝食がとんでもない量(汗)ソーセージ、大豆のトマト煮、ベーコン、目玉焼きまでは一般的なイングリッシュ・ブレックファーストですが、そこにさらに焼きトマト、マッシュルーム、さらに北部の食事でよく見かける正体不明な黒いかたまり(羊の血のソーセージらしいです。パサパサしててとにかく塩辛い。)さらにこの大盛りの皿に、トーストが2枚乗っていて、さらにヨーグルトまで。食べきれないよー。

でも、紅茶をカウンターに取りに行くと、コーヒーのポットしかない。従業員に紅茶を頼んでも、全然持ってきてくれない。もう一度頼むと、「あら、カウンターに置いたわよ。」新しく出ていたポットの匂いを嗅いで「うん、これが紅茶よ」と言うのですが・・・私が匂いを嗅ぐと・・・これもコーヒーにしか思えない(苦笑)すっごい濃い紅茶なのかなぁ、と無理矢理自分を納得させて、カップについで飲んでみると・・・やっぱりコーヒーにしか思えない〜。頼むのも面倒なので、それに大量にミルクを入れてカフェオレ状態で飲みました。部屋も食事もとてもいいホテルでしたが、従業員の嗅覚だけが難点かな(笑)

ホテルをチェックアウトして駅に行くと、ちょうどリーズ行きの列車がありました。リーズは(確か)スカボローに行く列車の途中下車となるので、乗り過ごさないように途中駅の名前を大雑把に覚えて起きました。

リバプールから少し北東のマンチェスターに寄り、そこから東にイギリスを横断していくローカルな路線でした。順調に走っているな、と安心していたら、いきなり列車がヘンな動きを始めてマンチェスター郊外の駅でしばらく停車。イヤな予感がしていたら、「この列車はマンチェスター中央駅には行きません。申し訳ありませんが、中央駅に向かう方はこの駅でお降りください」とアナウンスが流れました。周りの皆さんは「勘弁してくれよ」なんて表情でドヤドヤと列車を降りていきました。そこから列車はなぜか進んだり戻ったりを繰り返しながら、やっと順調に走り出したが、心配でロクにお昼寝もできませんでした。


それでも無事にリーズに到着してホテルに向かうと、まだ12時なのでチェックインできないと言われてしまいました。最後の一泊くらい少し良いランクのホテルにしようと、デカいビジネス向けホテルを予約していたのにぃ・・・ブツブツ。ともかく荷物は預かってもらい、先にライブ会場を探しに行くことにしました。


会場のリーズ大学は丘の上にあり、20分くらい坂道を歩き、まずは大学周辺をウロウロ。ロンドンやマンチェスターの大学でのライブは、会場の入口が一般道に面していたので、すぐに分かりましたが、この大学にはありません。「多分『ユニオン(学生の自治会みたいなもの)』と書いてあるところだよな」と、広い大学構内の案内図で確認して、大学の中を歩いていくと、あれっ!フューチャーヘッズのツアーバスが到着してる!まさか、リバプールからそのまま来たの?

会場を確認して、一旦ホテルに帰ってチェックインし、また大学に戻りました。リーズは大学や専門学校がたくさんあって、学園都市の雰囲気があります。リーズ大学も(確か)名門大学なんですが、それでもやっぱりオックスフォードとは雰囲気が全然違う。どちらかというと、日本の大学の雰囲気に近いです(もっともオックスフォードが異質な雰囲気と言えるだろうけど。)

今日は平日なので他のファンの姿もなく、入口の階段に腰を下ろして一人でボーッとしていると、あっ、向こうから来るのはロスだ。目が会ったので軽く手を振ると、「お〜っ、元気ぃ?あれっ?今日はまだバリーに会ってない?」と、ロスがノシノシとこっちに向かってきた!あわわっ(汗)!

一人でボーッとしてる私がよほど不憫(暇そう?)に思えたのか、世間話しにつきあってくれました。
「もしかしてあのバスで寝泊まりしてるの?」
「うん。悪くないよ。」
「昨日の後、そのままココに来たの?昨日も早く会場に着いていたし、今日もそうだよね」
「そうだよ、今日なんて朝8時からここにいるんだよ。」
私がどれだけ早く来ても間に合わない訳だ(笑)


それからまたしばらく待っているとバリーが現れました。また軽く手を振ると、「よおっ」とバリーも来てくれた。
「昨日のライブ、すごかったね〜っ」
「そう!オレも信じられなかったよ!」
(あ、そうそう、ロスも「すごかった!」と興奮してました。)
なんて雑談していると、バリーが何か耳をゴソゴソといじっている。私が不思議そうな顔をしているのに気づいたのか、
「あ、コレ?耳栓だよ。昨日から使ってるんだ。ステージの上、うるさいからさぁ(笑)」
ステージ上がうるさいって(苦笑)あの〜、客席も充分うるさいんですけどね。モニターの音を拾うイヤホンを着けてるバンドはよく見るけど、あんたたちは耳栓かっ!でも、そこが彼等らしい?

それにしても、フューチャーヘッズのメンバーは本当にイイ人たち。開場した時に私の撮影用パスがなくて、連絡をしてくれた係員が「今、誰か来てくれるそうだから」と言うので、他のファンがどんどん入場しているのを横目にじっと待っていたら、そんな客入れの真っ最中にいきなりバリー本人がやってきました(苦笑)そっ、そんな、ライブ前のあんたの手を煩わせるだなんて(汗)と恐縮しまくりでしたよ。

この日のライブは前日と比べると客がちょっとおとなしめだったかな。メンバーもその雰囲気を感じてたようでした。もっともリバプールが凄すぎたんだけどね。


ライブが終わって外に出ると、10時近かったのにまだ空にうっすらと明るさが残ってました。「ロンドンより北に来ているんだなぁ」と、ちょっと実感。ホテルまでの道を歩いていると、やっぱり大学生の街なのか、平日の夜だというのにどこのパブもクラブも賑わっていました。ウサギの着ぐるみ姿のヤツまでフラフラしてた。

そんな時、後ろの方から誰かが口ずさむ「Back to the sea」が聴こえてきた。こういう瞬間は、「ああ、いいライブを観たなぁ」なんて幸福な気分になりますよね。