MORRISSEY ■ London Palladium ■ 28/May/2006

今日はモリッシーのロンドン・ライブです・・・と言いながら、旅行を決めた時にはすでにチケットがソールド・アウトだったので、チケットを持っていない&全席指定の会場では、並ぶ必要も無いので、ひとまず夕方までロンドンをブラブラ。

でも、ふと、「今日のライブ、あの会場で良かったのかな?」と不安に。何しろチケットが無いんだから、会場も「ああ、あの劇場ね」と適当に覚えていただけ。その会場は、普段はミュージカルなど演劇がメインの「London Palladium」という劇場。ちょうど買い物がてら近くを通るので、ついでに確認しておこう。

劇場に行ってみると、正面にはモリッシーの「も」の字も無い・・・えっ?ええっ??一瞬の不安が・・・。しかしバックステージ・ドアにまわってみると、いかにもモリッシーのファンという人達が集まっていました。よしよし、ここで間違いない。

通りをブラブラして、そしてまた劇場を通りがかると、まだ皆が待っていました。時計を見ると3時半・・・おそらくリハーサルが始まるのは4時頃だから、その後でもホテルに荷物を置きに帰れるな。よっし、私もモリッシーを入り待ちしちゃお(笑)

待っているファン達の隅っこにコソっと入り込んでいると、みんな、けっこうイイ歳だよなぁ。いや、人の事は言えないけどね(苦笑)

しばらくするとセキュリティの動きが慌ただしくなって、ファンの前に柵を立て始めました。隅っこにいたつもりなのに、気がつくと柵の一番前になってる(汗)そこにデカい車がやってきて、いきなり柵の中に突っ込っこんできた!「ぎゃ〜!何する気だぁ!」とうろたえていると、中からモリッシーが登場!

「俺、ドイツから来たんだよ〜!頼む、サインして〜!」と叫ぶファンに、「本当?」とか言いながらアルバムとマジックを受け取るモリッシー。久々にモリッシーを近くで見ると、髪の色がずいぶん薄くなったなぁ。


するとそんなファンの中に、10年振りにモリッシー・ファン友達のイギリス人を発見!え〜っ、あんたまだこんなコトしてんのっ!?あ、お互い様か(苦笑)久々の再会で、一緒に遅い昼食を取りましたが、その友人はファンの女性と結婚して、今では2人の子持ちになっていました。なのに、今回のモリッシーのツアーでは、8会場でライブを見たんだってさ。父ちゃん、何してんだよ(笑)

そして外にでると、こんどは10年振りのアメリカ人の友人に再会。私達、いつまでこんなコトしてんだろうね(苦笑)

でも、私にはチケットがありません。その友人が、モリッシーのバンド・メンバーや他のファン達に聞いてくれたけど、余りチケットはありませんでした。外にいたダ●屋に聞くと、なんと80ポンド(約16000円!)チケットの元値が35ポンドくらいなので、倍の値段は覚悟していたけど、高いぃぃ。ツアー最終日なので彼らも強気になってるし、そのチケットは8列目の真ん中だったので、まぁしょうがないかぁ、と(こっそり)そのチケットをゲット。


しかも劇場に入ると、売られていたTシャツが25ポンド(5000円)でビックリ!なんで、何もかもこんなに高いんだよぉ!と、ちょっとムカついちゃった(でもそのTシャツは、イタリアにハマってるモリッシーらしく、サッカーのイタリア代表風で笑えましたけどね。)以前、モリッシーが着ていたグッチのジャケットを見ながら、「あのボタンのひとつぐらいは、私の財布から出てるよね」なんて友人と笑ってたけれど、だんだん笑えなくなってきた。

しかも、これまた以前に、別の友人が「モリッシーがフランク・シナトラみたいになっても、私はついて行く!」と言っているのを聞いて、私はそこまでは無理〜、なんて答えていたのに、今回ステージに登場したモリッシーは、ニュー・アルバムと同じタキシード姿。うわわ、遂にシナトラかぁ!?

なんて文句言いながら、ライブが始まれば全曲一緒に歌っちまうし、前のアルバムの「Irish blood English heart」のパワフルさに感動してるし、ニューアルバムのオープニング曲の中で(これ、たぶん自爆テロの歌だと思うんだけど)「もしUSAが君の上に爆弾を落とさなければ」の歌詞の時に、モニターの上に立って手榴弾を投げつけるようなアクションをするモリッシーに、「ひゃ〜っ!カッコいい〜!」・・・って、ほとんど杉サマに興奮するオバさんと同じじゃないか(苦笑)

でも、でも・・・モリッシーはやっぱり好きなんだけど、こんな予定調和的なライブは本来の自分の趣味じゃないんだよなぁ・・・イギリスまでモリッシーを見にくるのもこれが最後かもしれない・・・。なんて、ちょっと複雑な気分になりつつも、それでもしっかり楽しんだ35回目(くらいかな?)のモリッシーのライブでありました。