DOCTOR WHO EXPERIENCE & TARDIS SET TOUR in CARDIFF Nov/2013 part 1

6年振りに行ってきました!「Doctor Who Experience」へ!

念のために説明しますと、「Doctor Who Experience(以下DWE)」とは、イギリス・カーディフにあるBBCドラマ「ドクター・フー」のエキシビジョン施設で、実際にドラマの撮影で使われた衣装や小道具を見ることができます。

以前訪れた時はまだ10thドクターの頃。DWEのオフィシャル・サイトを見ながら、「行きたい・・・でもカーディフはロンドンから鉄道でも2時間以上かかるから大変・・・でも11thドクターのDWEでの展示はきっと今年が最後・・・でも今回の旅行はロンドンでお買い物もしたい・・・」なんて悩み続け、「50周年記念イベント(詳しくはこちらで→)でも展示があるから、今回はそれで我慢しようっ!」と、諦めました。

ところがっ!この11月には特別企画として、ターディス撮影セットの見学ツアーがオプションとして行われると、出発の1週間前に知って大慌て!ターディスが見られるなら話しが違うっ!今のターディスを見る機会なんてないだろうと思っていただけに、カーディフだろうが1日かかろうが、行くしかないでしょ!?


海の上にもターディス

それにしても・・・11月のイベントなのに、このツアーが発表になったのは10月の終りか11月に入った頃。情報を出すのが唐突過ぎ(苦笑)10月にはそんな情報は全く載ってなかったんですよ。イギリスに行かれるドクター・ファンはこまめにチェックすることをお勧めします。

ともかく、カーディフにいけるのはロンドン到着翌日の21日(木)のみ。幸いその日のターディス・ツアーは空きがあったので、朝10時からのツアー付きのチケットを購入しました。そして当日は朝5時半にホテルを出て、カーディフ行きの列車に飛び乗りましたっ!

カーディフ中央駅(Cardiff Central Station)を出て、メイン・ストリートでカーディフ・ベイ行きのバスを探していると、うわっ!バスの行き先にちゃんと「DR.WHO EXPERIENCE」と表示されてる(笑)

それもそのはず、2007年に訪れたDWEとは規模が違っていました(汗)当時はレッド・ドラゴン・センターという施設のホールの中で地味にやっていましたが(確か期間限定でした)今ではカーディフ・ベイのBBCスタジオの近く、巨大な倉庫で大々的に催されています。カーディフの一大観光産業なんですよ(ちなみに2007年の時の話はこちらから→)


こんなにデカい会場になっているんです

朝のカーディフ・ベイはさすがに寒いっ!開場を待つ人たちと外で震えていると、「皆、寒いだろ?カフェを開けるから中で待ちなよ」と、スタッフが声をかけて開けてくれました。

カフェのメニューにある「『Blue Box Lunch』って、どんなランチなんだろう?」なんて考えながら待っていると、今度はBBCのスタッフのお姉さんに呼ばれ、ツアー・パスを渡された20人ほどの参加者はそのまま歩いてBBCのスタジオへ。スタジオの入口でも、お姉さんがいちいち自分のパスで解錠しては「さあ、今よ!入って!」と、回転扉を押して一人づつ中へと通される。なんとも手作り感満載なツアーです(笑)

「Make Up Room」とか、いかにもスタジオの施設っぽい白い扉が左右に並ぶ通路を通り、「一番大きなスタジオ」と言われる部屋に入ると、そこには木の板が張り巡らされた丸っこい巨大なオブジェが。あれっ?でも前のターディスに比べると小さいぞ?でもやっぱりそのオブジェにはあの青い木製の扉が付いてるぅ!(ちなみに前回のターディス・ツアーの話はこちらから→)


今回のターディスはちょっとだけBigger on the outside

かなり広いスタジオでしたが、その半分が黒いカーテンで仕切られ、
「別に大したものがある訳じゃないわよ。クリスマス・スペシャルの街並や、『The Rings of Akhaten』の市場みたいなセットを組む時に使っているの。今は何の撮影もしていないから道具置き場になっているだけ。」
でも、隣でそんな撮影をしていたと言われるだけでも、セットが見える訳でもないのにちょっとドキドキしちゃう。

今回は5人程度のグループに分かれて順番に見学するので、
「クイズに正解した人から中に入れるわよ!」と、BBCのおねえさん。

最初の質問は英語の意味が分からず、答えは「Time and Relative Dimension in Space」でした。なんだよ、ターディスの正式名称かっ!それぐらいなら楽勝だよっ、と思ったのに、そこから後の質問は答えが全く分からず(苦笑)

「ドクター以外でターディスを持っているのは誰っ?!」
そんなの知らねえよぉ!
「マスターっ!」「正解っ!」
えっ?そ、そうだったの?(汗)

そんな調子で、ニワカなファンの私は結局最後のグループに。

しかも今回の見学では、コンソールは触ってはいけないと言われました。
「もしかするとこの後のシリーズも使うかもしれないから」
えっ?つまり12thドクターもこのターディスを使うの??いやいや、あくまで「もしかすると」ですからね。


ターディスだぁぁ!

やっと居残り組5人の順番となり、階段を上がっていくと青い扉が目の前に。

今回のターディスが小さい理由は、外枠がキッチリと作られているからで、そのためにこのターディスでは、カメラをコンソール・ルームの中に持ち込んでの撮影しかできないらしいです。

そんな話しを聞いて、「じゃあ中に入りましょうか」と、お姉さんが開けた扉の隙間からコンソールが見えた途端、
「うわぁぁ!ターディスだっ!!」
と、いきなりテンションがMAX!

というのも、今回のデザインに変わってからのターディスでは、「Bigger on The Inside!」を感じるシーンが多いですよね?

ドクター達がターディスに入るシーンは、これまでは外からの撮影でターディスの扉を開けて中に入っていくか、中からの撮影で扉が開いて入ってくるだけでしたが、このターディスになってからは、外 から扉を開けてそのままコンソール・ルームに入っていくシーンが何度かあります(「The Snowmen」でビクトリア時代のクララが初めてターディスに入るシーンが「ドクター・フー」では初めてだったとか?)

なので、開いた扉の向こうにコンソールが見えた瞬間、それが最もこのターディスを象徴した一瞬のように感じられて、思わず興奮しちゃいました。


下から見たコンソール

今回のターディス見学ではコンソールにロープが貼られていて、入口周辺からコンソールを見るだけでした。でも、未練たらしく手すりを触ってみたりしたけどね(笑)

それでも、そこから後ろを振り向くと、ああ、そうだ、「The Bells of Saint John」でここからドクターとクララが航空機の中に飛び出していったなぁ。「Hide」ではコンソールのあの辺りでドクターとクララがハイタッチして、「Journey to the Centre of The Tardis」ではこの辺りでドクターがクララにどつかれたなぁ。そして階段を降りた地下では「The Name of The Doctor」でドクターが涙ぐんでいた。

たった半シリーズなのにいろんなシーンが頭に浮かんできて、このターディスにもドクターの思い出がしみ込んでいるんだなぁ。でも、もうここには11thドクターは戻ってこない・・・グスっ(涙)・・・いやいや、まだ終わってないよ。まだまだこのターディスでの11thドクターとクララは観られるんだ。

そんなコトを考えてちょっとしんみりした気分になりつつも、皆で写真を撮りあったりしていると、
「君はどこから来たの?」と、2人組の男の子。
「日本だよ。」
「へえ、日本でも『ドクター・フー』は観られるの?」
「観られないんだよぉ。クリストファー・エクルストンとデヴィッド・テナントはTVで観られたけど、マット・スミスはナシっ!!」
と答えると、「え〜っ!?」と全員が哀れむような声(苦笑)
ですよねぇ!?酷いでしょう?


階段を降りるとあの地下室が

「じゃあそろそろ出ましょうか?」
と、お姉さんに呼ばれ、階段下の通路を通って外にでました。


すでにいろんなシーンの思い出が染み込んだこの扉

ほんの10分程度のターディス見学でしたが、やっぱり行って良かったですよ!

ターディスはコンソール本体だけでなく、扉、手すり、地下などの撮影セット全体に「ドクター・フー」でのシーンの思い出が染み込んでいるんですよ。そしてターディス・セットの外にあるスタジオや通路からも、撮影している時の空気を感じられる。

さらに見学後でも、50周年記念スペシャルの撮影風景を観ていると、マット・スミスが通るスタジオの通路、ラスト・シーンが撮影されたスタジオなど、メイキングに登場するいろんな場所が自分の記憶とシンクロして、またあの時の気持ちを思い出す。

やっぱりターディス・セット・ツアーに参加できる機会があれば、絶対行くべきですよっ!!

ところで、ツアーに参加してとても意外だったのは、平日の朝っぱらからエクストラ料金を払ってカーディフでのこんなツアーに参加する人なんて、よほどのファンだと思いますよね?でもこの20人の参加者の中で、週末のロンドンでの50周年記念イベントに参加するのは、ほんの2、3人だったんですよ(苦笑)しかもアメリカやオーストラリアなどの海外ファンばかりかと思っていたのに、ほとんどが地元イギリス人。

居残り組5人も、たまたまカーディフで用事があったとか、DWEを見にきたら偶然ツアーがあったとか。そ、そんなモンなのか??では50thは?と聞くと、皆、
「家でセレブレーションする」(笑)

でも「ドクター・フー」というドラマは、Whovianみたいなマニアばかりではなく、普通にイギリス人に愛されているんだと知って、それはそれで楽しかったです。